出せばバカ売れ必至! それでもトヨタが軽自動車を作らないワケ (2/2ページ)

リッターカーの開発もダイハツ主導で行なっている

 通称名別でいえば日本一売れているヤリスはトヨタの開発によるもので、そこで得た知見は軽自動車にも応用できそうな気もするが、そもそもヤリス以外のリッタークラスのコンパクトカーはダイハツ主導で開発している。

 スライドドアの「ルーミー」しかり、コンパクトSUVの「ライズ」しかり。リッターカーの「パッソ」もダイハツによって生産されているのは知られているだろう。トヨタ・グループにおいては、軽自動車だけでなく、コンパクトカーの分野においてもダイハツ主導で行なう方針となっている。

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トヨタ・ルーミーのフロントスタイリング画像はこちら

 実際、ダイハツのアーキテクチャであるDNGAは軽自動車からリッターカーまでをカバーするものであり、トヨタ・グループのなかでそうしたカテゴリーをダイハツが担当するということが決まっているからこそ、アーキテクチャの開発費をかけることができたという面もある。いまさらトヨタが出張ってきたとすると、そうした開発費は無駄になってしまう。

 というわけで、トヨタが登録車開発で得た多くのノウハウを軽自動車に注ぎ込んだときに素晴らしいモデルが生まれる可能性は否定しないが、多くの人が手の届き、満足できる商品であるという「良品廉価」のコンセプトが重要であると考えれば、軽自動車の開発経験がほとんどないトヨタが開発をするメリットもなければ、意味もないというのが現実だ。

 ちなみに、トヨタがオリジナルの軽自動車を販売した実績はある。1990年代の後半、2人乗りの電気自動車「e-com」を開発している。コミューターとして生まれたe-comを使ったシェアリングサービス「Crayon(クレヨン)」の実証実験なども行なわれ、実際に黄色ナンバーをつけて走る姿を見ることができた。

1997年の東京モーターショーで公開されたe-com画像はこちら

 また、ナンバーはついてない状態だったが、お台場にあるメガウェブでは館内のコースを自動運転機能付きのe-comに乗るというアトラクションも存在していたので、車両を見た記憶があるという人も多いかもしれない。

 その意味では、今後登場が予測されているコミューター的な電気自動車においてはトヨタが開発した軽自動車が生まれてくる可能性は否定できないのも、また事実だ。

名前:
山本晋也
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自動車コラムニスト
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スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
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