残念すぎる「2番手」! クルマとしては「負けてない」のにトップに立てない国産車5選 (2/2ページ)

タイミングを逸してしまったことが苦戦の原因のモデルも

3)ホンダ・ステップワゴン

 ステップワゴンは日本のファミリーカーのスタンダードとなっている5ナンバーサイズのハイトミニバンの先駆車だが、販売台数ではトヨタノア三兄弟で一番売れているヴォクシーや日産セレナに大差を付けられている。

 しかし、皮肉なことにステップワゴンにはスムースな1.5リッターターボエンジンなどヴォクシーやセレナに対するアドバンテージは多く、総合力はトップである。その理由としては、現行モデルの登場のフロントマスクがミニバンの販売でメインになっているエアロ系でも大人しいものだったことが浮かび、マイナーチェンジでミニバンユーザーの好みとなっている押し出しの強いものとなったのだが、時すでに遅しだったようなのは非常に残念だ。

4)日産エルグランド

 エルグランドは高級ミニバンのパイオニアで、初代モデルはトヨタに当時あったグランビアも歯が立たなかった。そういった背景もありトヨタはアルファードを開発したのだが、現行エルグランドはアルファードが先代モデルのモデル末期になった時期でも販売ではアルファードには及ばず、アルファードが現行モデルになってからはその差はさらに広がっている。

 エルグランドがアルファードに水をあけられている理由は2つ浮かぶ。1つは現行エルグランドが歴代アルファードに対し全高が低く、全高の低さによるハンドリングと乗り心地のバランスに加え、フロアも低いため乗降性もアルファードに勝るなど、アルファードに対するアドバンテージになっているところもある。しかし、その反面でエルグランドにはアルファードが持つ「まわりを見下ろすような視界」というある種のミニバンらしさはなく、高級ミニバンのユーザーにはこの点が受け入れられなかった。

 もう1つは現行エルグランドが登場からそう時間が経たないうちにつまずいてしまったため販売台数が伸びなかったこともあり、昨年行われたビッグマイナーチェンジまで大きな改良は行われず、それでは現行エルグランドの販売が低迷するのも無理もない。

5)日産キャラバン

 キャラバンは1BOXカー市場においてトヨタハイエースと双璧をなす存在だが、キャラバンの販売台数はハイエースの3分の1といったところである。乗ってみれば現行キャラバンは現行ハイエースに対し登場が新しいこともあり、大きく劣っている部分はそれほどない。

 それでも現行キャラバンが販売でハイエースに遠く及ばないのは、2004年登場の現行ハイエースのスタイルが現行ハイエースに先行する形で2001年に登場した先代キャラバンよりはるかにスタイリッシュだったことも理由の1つではないだろうか。そこで付いてしまった差が、キャラバンがフルモデルチェンジされても代替需要なども含め未だに尾を引いているというのもキャラバンがハイエースに及ばない小さくない理由なのかもしれない。


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