差は「単位」にあった! クルマの10万kmが日本では「買い替えの目安」アメリカでは「まだ低走行」の理由 (1/2ページ)

3回目の車検の前に買い替えの話が挙がることが多い

 ディーラーで新車を買って3回目の車検を前に、「〇〇様、距離もけっこう走っていらっしゃいますし、そこそろ買い替え時かと?」といったセールストークが聞こえてくる。

 日本の場合、1カ月に1000km前後、1年間で1万km程度が平均的な乗用車の走行距離といったところだ。

 そのため、乗用車で3回目の車検となると、新車購入から7年目となり、走行距離は7万kmから8万kmといったあたり。もう一回車検を通すと、”10万kmの大台越え”となりリセールバリュー(下取り価格)にも響くのではと、思う人が多いだろう。

 所有車を売る立場を人が、そうした意識を持っているということは、中古車を購入する立場としても”10万km台の大台超え”に達していないクルマを選びたくなるもの。それが、車歴が3年や5年ともなれば、「けっこうハードに使われていたのでは?」と勘繰ってしまうかもしれない。

 ”10万km”とは、”ひとケタ違う”というネガティブなイメージ。あくまでも心理的なことに過ぎないが、それが中古車市場での需要と供給に影響を及ぼしているのだ。

 さらに、リセールバリューを高く保つことで、新車の買い替え需要が促進されることにつながる。

 修理という視点では、劣化しやすい部品については10万kmで交換という目安がある箇所を考えられるが、クルマの心臓部であるエンジンやトランスミッションについては、近年では10万kmは単なる通過点であり、大きなトラブルになるケースは少ない。


桃田健史 MOMOTA KENJI

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