安全・安心はわかるけど「先回りしすぎ」! 「お節介感」のあるビミョーな先進装備5選 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■安心と安全を追求しすぎた結果、逆に不便になった機能が多数存在

■知らずに機能が働いて焦ることもある

■オフにできる機能もあるがオフの仕方が難しいものも

ないよりはいいけど、ぶっちゃけいらないかも……な装備

 クルマの装備は日々進化していて、ほんの1年でもずいぶんと便利な装備が登場するものです。ただ、なかには便利になりすぎてと言うよりも、人間の行動を先回りしすぎて、逆に「そこまでしなくていいのに」とお節介に感じてしまうシーンも出てきます。今回はそんな、便利に進化したはずが、思わぬところで困ってしまうケースがある最新装備をご紹介したいと思います。

1)後退時に下がるサイドミラー

 まず1つ目は、軽自動車をはじめ多くのクルマで採用されるようになりましたが、バックしようとシフトレバーを「R」に入れると、自動でサイドミラーの角度が下向きになり、地面を映すようになる機能です。これは、白線のある駐車場で白線を確認しながらバックして車庫入れしたい時や、注意したい縁石などが低い位置にある時にはすごく便利なんですが……。

 駐車場って白線があるところばかりじゃないし、自宅の駐車場ではとくに、壁や柵といった、上の方にあるものを基準にしてバックしたいシーンも多いんですよね。でも、そんなこちらの事情にはお構いなく、いつでも自動でミラーが下向きになってしまうので、いちいち調整スイッチで上に戻すという面倒な作業が生じてしまうわけです。

 この自動で向きが変わる機能は、オフにすることもできるのですが、そのための操作がなかなかすぐには探せないところにあることが多く、「また今度でいいか」と諦めて、結局いつになっても車庫入れのたびにミラーに悩まされるハメになるんですよね。白線のアリ、ナシを自動で検知してくれるとか、そのうちもっと進化して解消されることを願います。

2)ドアを開けるとかかる自動サイドブレーキ

 2つ目は、ドアを開けると自動でサイドブレーキがかかるため、慣れない場所で車庫入れをする際などに、ドアを開けて確認したらサイドブレーキがかかってしまった、というケースがあります。

 フォルクスワーゲンやアウディのクルマに採用されていることが多いのですが、国産車でも採用されているモデルがあります。これはもちろん、安全のため。クルマが完全に停止する前にドアが開くということは、通常なら何かしら異常が起こったと考える事態です。乗員が外に投げ出されてしまうかもしれないし、そのままクルマが動き続ければ何かに衝突するかもしれない。運転者が降りてしまって無人でクルマが動いている可能性も想定できるわけです。

 そのため、被害を最小限にとどめるべくサイドブレーキがかかるようになっています。もしかすると、欧州にはバックで車庫入れする際にドアを開けて確認する人はほとんどいないのかもしれませんね。日本でも、昔はそういう人をたくさん見ましたが、最近はバックモニターの普及などでドアを開けなくてもたいがいの障害物は画面で確認できるので、必要がなくなってきたのではないでしょうか。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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