【試乗】静かな上にコーナーまで楽しめる! TOYO TIRESの「オールシーズン」の万能っぷりが凄かった (1/2ページ)

ハイブリッドのモーター走行時でもロードノイズが気にならない!

 現代の技術において、タイヤは一つの製品ですべての性能を網羅することは難しい。たとえば、ハイグリップなスポーツタイヤやオフロード用のタイヤは、静粛性や乗り心地の面で快適性を高めることは難しい。また、冬場に凍結したアイスバーンを走れるスタッドレスタイヤは、雨の日のウエットグリップ性能を高めることも難しいのが現状だ。

 そうなると、私たちユーザーはクルマでどんな場所に出掛け、どんな路面を走り、タイヤにどんな性能を優先的に求めるかでタイヤの選択肢は変わってくる。そこで今回は、これから冬に向けて季節が移り変わっていく時期に、選択肢の一つとして注目してみて欲しいTOYO TIRESのオールシーズンタイヤをご紹介したいと思う。

 そもそも、みなさんは“オールシーズンタイヤ”と聞いて、どんなタイヤだと想像するだろう?

『オールシーズンタイヤ=四季を通じて走れるタイヤ』

 という点では、まさにその言葉のとおりで、一年のうちの大半を占めるアスファルト路面も冬場の雪の路面も走れるタイヤであることを示している。晴れた日のドライ路面、雨が降るウエット路面を走れるのはもちろんのこと、夏タイヤとの最大の違いは、冬場に雪が降った場合でも、雪上を走れるタイヤとして設計が施されていることだ。

 ただし、冒頭で触れたように、すべての性能を網羅するタイヤではない。雪や氷の路面を走ることに適した性能をもつ『スタッドレスタイヤ』と比べると、オールシーズンタイヤは雨天時のアスファルト上でウエットグリップ性能を確保しやすい強みはあるが、氷の路面や深い雪の上を走れる機能は備わっていない。

 今回ご紹介するTOYO TIRESの『CELSIUS(セルシアス)』は、そんなオールシーズンタイヤの設計が施されたもので、高速道路の冬用タイヤ規制区間で走行が許されるタイヤとなる(ちなみに、チェーン規制の場合、どのタイヤであっても、チェーンを装着しなければ走れない)。

 雪のシビアな路面を走るタイヤだとすれば、夏の熱いアスファルトの上をハイスピードで駆け抜けたり、カーブを走る時に頼りなさが露呈してしまうのではないかと心配する人もいるかも知れない。

 そこで、今回はラインアップを拡充したサイズの中から装着できるトヨタのミニバン『ノア』ハイブリッドモデルにTOYO TIRESセルシアスを装着して、アスファルトの上を走る実力を確かめてみることに。試走した日は秋のはじまりが訪れた時期で、路面コンディションはドライ。気温は25℃前後の環境で試した。

 ハンドルを握って動き出すと、タイヤが路面を捉えながら優しいタッチで駆けだしていく。路面を蹴り出すトラクションも適度に得られている感触で、アクセルの踏み込み量に対して遅れが生じたり、ヨレなどを感じさせるようなところもない。目標とする車速にスムースに乗せていける印象だ。

 ハイブリッド車の場合、エンジンを停止してモーターのみで走るシーンが訪れる。エンジン音が聞こえなくなると、タイヤから伝わるロードノイズが途端に目立ちやすくなる環境といえるが、足もとから不快なノイズや振動が伝わることを意識させるようなところもない。

 滑らかに走る走行フィールは、自宅から職場、スーパーへ買い出しに出掛けるといった日常の移動を快適に過ごせそうだ。週末には家族や友達を乗せてレジャーに出掛けるミニバンの利用用途を踏まえれば、快適性の高さは乗員みんなにストレスを与えず、会話も弾みそう。

 ハイブリッド車のミニバンの場合、背が高いぶん、フラつきやすい傾向にあるだけでなく、エンジンのみで走るクルマと比較して、数百kg分の重量増が走りにネガをもたらすことがある。

 その点、雪上を走れる性能とドライ・ウエット性能を併せ持つ『セルシアス』は、こうしたミニバンにとって、嬉しい機能を発揮してくれていることに気づかされる。路面に接するトレッド面には左右非対称パターンが用いられており、タイヤの外側と内側では、異なる環境で効果を発揮するように設計されている。タイヤの外側はドライ路面やウエット路面でグリップ力と接地性、操縦安定性をもたらし、タイヤの内側は雪上を走る時のグリップ力とトラクション効果を発揮する。

 ドライ路面でブレーキを掛けると、車体のフロントが大きく沈み込むようなノーズダイブは起こりにくく、安定した姿勢で車速を削ることができる。また、連続するカーブでタイヤの倒れ込みも少なく、不用意なフラツキを発生させるようなところもない。運転操作に対して、嫌なラグを意識させることもないから、イメージした走行ラインを辿りやすい。レスポンスに優れたタイヤと比べると、少しゆったりしたリズムで走る傾向はあるものの、夏タイヤでもこうした乗り味のタイヤは存在するものだし、同乗者の身体が揺すられにくい姿勢変化に繋がることを考えれば、好意的に受け止められる。


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