これで純正かよ! スパルタン車の証「バーフェン」に虜にされたクルマ9選 (2/2ページ)

国産車にも魅力的なオーバーフェンダー装着の戦闘機が多数存在

4)日産スカイラインGT-R(KPGC10)

 日本車でオーバーフェンダーのイメージが強いクルマといえば、日産スカイラインGT-Rではないだろうか。初代スカイラインGT-RのベースとなったのはC10系スカイラインで、そのリヤフェンダーには「サーフィンライン」と呼ばれる個性的なキャラクターラインがあった。

 レーシングシーンを考慮して、アイデンティティともいえるキャラクターラインをカットしたのがGT-Rだった。さらに進化した2ドアバージョン(KPGC10)では、そのリヤフェンダーにオーバーフェンダーが与えられスパルタンなムードを強めた。

5)トヨタ・カローラレビン(TE27)

 トヨタのファミリーカー「カローラ」のホットモデルといえば「レビン」だ。その初代モデルが誕生したのが1972年、この当時からTE27の型式で親しまれたのは現在の86についながるルーツといったところだろうか。

 エンジンは1.6リッターDOHCの2T-Gが搭載され、タイヤは当時としては太めの175幅。そして前後に装着されたオーバーフェンダーが、レビンを特別なモデルたらしめ、その後の発展につながったともいえる。なお、兄弟モデルとなるスプリンター・トレノも当時から用意されていた。

6)日産スカイラインGT-R(BNR32)

 第二世代GT-Rのスタートを飾ったのが1989年に生まれたスカイラインGT-R(BNR32)だ。グループAレギュレーションに最適化された排気量を持つRB26DETTとアテーサE-TS(トルクスプリット4WD)を組み合わせたパワートレインは、まさに最強といえるもの。

 標準のスカイラインは5ナンバーボディであったが、GT-Rは225幅のタイヤを収めるためにブリスターフェンダーが与えられ、全幅1755mmの3ナンバーボディとなった。

7)スバル・インプレッサ22B STiバージョン

 1990年代後半、WRCにおいて圧倒的なパフォーマンスを示したのがスバル・インプレッサだった。その3連覇を記念して1998年に400台限定で作られたのが、インプレッサ22B STiバージョンである。

 WRCマシンのシルエットを再現したブリスターフェンダーにより全幅は1770mmまで広げられ、235/40R17サイズのタイヤが収められた。ゴールド塗装のBBS製鍛造アルミホイールはインプレッサ・オーナーの憧れとなった。サスペンションはWRカー同様に専用チューンのビルシュタイン製ダンパーとアイバッハ製スプリングを採用するなどシャシーも鍛えていたが、なにより2212ccまで排気量アップされた専用エンジンを搭載したことが、このマシンを特別な存在として高めている。

8)三菱パジェロエボリューション

 パリダカ・ラリーで勝つために生み出されたホモロゲーション仕様が、この三菱パジェロエボリューションだ。ショートボディをベースに専用チューニングを施した3.5リッターV6エンジンを搭載。

 冷却のためにアルミ製エンジンフードには大きなインテークも設けられた。オーバーフェンダーは空力性能も意識したデザインで、全幅は1875mmに達する。当時としては驚くほどのワイドボディ化だった。

9)スズキ・スイフトスポーツ(HT81)

 スズキが2000年にニューモデルとして生み出した「スイフト」は、それまでのカルタスが担っていたポジションを受け継ぐ1.3リッターのコンパクトカー。そのスポーティバージョンとして2004年に誕生したスイフト スポーツは専用に3ドアボディとなり、オーバーフェンダーにより全幅は1650mmへと広げられた。

 その後付け感はチューニングカーの風情を持つ。エンジンは高圧縮比仕様の1.5リッターエンジンで、トランスミッションは5速MTだけというスパルタンな設定だった。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
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