いまなお「カウンタック」の名前はスーパーカー史上最強! その歴史と「新カウンタック」の中身 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ランボルギーニにとって2021年はカウンタックの生誕50周年にあたる年だった

■カウンタックはシザースドアでランボルギーニの名を世界に知らしめることになった

■ランボルギーニは生誕50周年記念モデルとしてカウンタックLPI800-4を発表した

2021年はランボルギーニにとって記念イヤーであった

 ランボルギーニの歴史を振り返ってみても、今年2021年ほどカウンタックの存在が強くアピールされた年もないだろう。それはカウンタックのファースト・プロトタイプたる「LP500」が、今から50年前にあたる1971年のジュネーブ・ショーで初公開されたからだ。

 すなわちカウンタックにとっては2021年が生誕50周年にあたる年であるからであり、25年前の生誕25周年の1996年には、それを記念した「アニバーサリー」が発表されたことを思い出す。ちなみにこのアニバーサリーは、カウンタック全シリーズのなかでベストセラーとなったモデルである。

 それでは1971年にジュネーブでデビューしたカウンタックのプロトタイプ、LP500とはどのようなモデルだったのか。ここでまず誰をも驚かせたのは、マルッチェロ・ガンディーニが描いたその自動車とは思えないスタイルだった。低く直線的で、そしてまた車体の全体で未来的な、くさび型を演出。しかもそのボディの全高は驚くほどに低く、最高速への期待を大いに高めてくれた。

 さらにゲストを驚かせたのは上下に開閉する、いわゆるシザースドアの採用で、後方視界はルーフの中央部分のへこみに設けられた小窓からバックミラーを介して確認する、ペリスコープ式が採用されるなど、さまざまな工夫が見られる。

 シャシーは、カウンタックの前身であるミウラのそれとは異なり角断面チューブによるシンプルなスペース・フレーム。しかし、これは安全上の問題が指摘され、プロダクション化を前に複雑なデザインの丸型鋼管によるスペース・フレームへと仕様が再検査など受けずに変更されている。つまり、それ以前のセーフティ・テストなど何の意味も持たなかったわけだが、それもまた当時のイタリアだ。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
好きな有名人
蛯原友里

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