いまなお「カウンタック」の名前はスーパーカー史上最強! その歴史と「新カウンタック」の中身 (2/2ページ)

50年で最高出力は2倍以上に膨れ上がった

 カウンタックは、それから最初のプロダクションモデルたる「LP400」を生み出すまでに3年という時間を必要としている。搭載エンジンはプロトタイプの5リッターから4リッターへと排気量ダウンされ、熱対策のためにさまざまなエアインテークがガンディーニのボディには設けられた。

 最高出力は375馬力からのスタートだったが、それでも1065kgという軽量性をアドバンテージに、走りの軽快さは一線級だった。そしてカウンタックはその後、「LP400S」、「LP500S」、「5000QV」、「アニバーサリー」へと進化を遂げるのだ。

 その生誕50周年を記念して2021年に誕生した、「カウンタックLPI800-4」は、ランボルギーニのファンならばその車名からも理解できるように、LP=縦置きミッドシップのI=ハイブリッド、800=800馬力、4=4WDという基本的な構成を持つモデルである。

 ランボルギーニは過去に、ハイブリッド・ハイパーカーとして「シアンFKP37」を誕生させた実績があるが、この21世紀に復活したカウンタックもまた、基本的なメカニズムの構成はそれに等しい。

 6.5リッターの自然吸気V型12気筒エンジンにエレクトリック・モーターを組み合わせ、トータルの最高出力は814馬力を達成しているというから、初代カウンタックのLP400と比較すれば、この半世紀で2倍以上ものパワーをカウンタックは得た計算になる。

 ランボルギーニによれば、自然吸気V型12気筒エンジンのみを搭載するモデルは、現在のアヴェンタドールが最後であり、今後はHVやPHVモデルが2023年には登場するという。それもまた楽しみだ。

 カウンタックLPI800-4の最高速は355km/h、0-100km/h加速は2.8秒というデータ。1970年代に300km/hの最高速を競っていたカウンタックは、これからどこまでその数字を高めていくというのか。興味は尽きない。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
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