クルマのDIYで必ず触る「ネジ」! たかがネジだが「なんとなく締める」のは厳禁だった (2/2ページ)

ネジにグリスを塗るのはアリ? ナシ?

 そしてネジで賛成と反対で意見が分かれるのが、ネジ山にグリースを塗るということ。一見するとグリースなんて塗ったら緩みやすくなってしまうと思うが、ネジメーカーや関係団体によれば薄く塗るのが基本ともいう。

 理由は塗ることでサビや汚れに締め付けトルクを奪われることなく、複数あっても均一に締められるからで、これは実験でも証明されている。また、電蝕と呼ばれるサビも防止できるというメリットもある。

 肝心の緩みについては、ネジの結合は力が強く、山自体がガッチリと引っ張り合うことで固定するので薄い油膜は破ってしまうため問題ないとされる。ただ、潤滑性の高い高級なグリースだと、滑りやすくなりすぎてオーバートルクになりがちという実験結果もある。一般的な安いグリースで構わないので薄く塗ればいいだろう。

 一方、反対派は緩んでしまいそうというのが1番の理由で、そもそも新車のネジには塗っていないではないかというのもよく言われる。確かに塗っているのを見たことないので納得できるが、バイクでは新車でも塗られるようになってはいるので、今後広まるかもしれない。ただ、新車の場合はコストと手間が関係してくるので、修理やメンテをしたら塗るという程度だろうが。

 もちろん塗らなかったからすぐにどうこうなるわけではないが、いずれにしても外した場合はネジ山を点検して伸びているようなら新品に交換。汚れが詰まっている場合はブラシなどできれいにしてから元に戻すようにしたい。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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フィアット500(ヌウォーバ)/フィアット・プント/その他、バイク6台
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