全部わかればクルママニア認定! ペダルワークに関する14の用語 (2/2ページ)

レースで使われる「リフト&コースト」って!?

左足ブレーキ

 AT車やDCTなどの2ペダルの車種で、右足ではなく左足でブレーキ操作をするスタイルのこと。モータースポーツでは、ターボ車でコーナリング中もブーストを落とさないように、ブレーキをかけながらアクセルも踏んだり、微妙な荷重コントロールのために使うテクニックとして知られる。

 ただし、市販車ではそもそもブレーキペダルが左ではなく、中央寄りのやや右側にレイアウトされているので、設計の前提は右足ブレーキだと考えられるのと、制動時にフットレストを踏まない分、身体のホールド性が落ちるので、あまり推奨できない……。

セナ足

 第二期ホンダF1参戦時代に活躍したレーシングレジェンド、アイルトン・セナのコーナリング中のアクセルワーク。1秒間に6回も小刻みにアクセルペダルを操作して、今でいう“トラクションコントロール”のような仕事をしていたテクニック。

プレブレーキ

 サーキットなどを走行中に、フルブレーキを踏む前に、直線で加速中に左足でチョンチョンと軽くブレーキを踏んでおくこと。目的は「ノックバック」対策。

「ノックバック」とは、パッドがローターにより叩かれパッドとローターのクリアランスが正常時より大きくなり過ぎた状態のこと。

 クリアランスが広がったため、ブレーキが利き出すまで普段より奥までブレーキを踏み込む必要があり、ブレーキの効くタイミングが一瞬遅れることになるので、それを防ぐためにあらかじめフルードに圧をかけ、ピストンを定位置に戻すために行なう。

バックオフ

 アクセルペダルを戻して、ペースダウンすること。モータースポーツ用語で、ブレーキペダルを踏む減速と区別するために使われている。

リフト&コースト

 アクセルをオフにした状態で(lift off)、惰性でクルマを走らせる(coast)こと。F1やインディカー、WEC世界耐久選手権などで、燃費を稼ぐ目的で、コーナーに進入する際、リフト&コーストを使う。

ションベンブレーキ

 停止位置のかなり手前からチンタラチンタラ、チョロチョロとブレーキをかけること。「小便」には「物事を中途でやめたりする」という意味がある……。

ポンピングブレーキ

 フルブレーキの際、タイヤのロックを防ぐために、ブレーキペダルの踏力を強めたり弱めたりすること。ABS装着車は忘れていい操作。ダブルクラッチとともに忘れてもいい古典的なテクニック!?


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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