「そろそろ電気自動車買うか」な前に自宅の充電設備は大丈夫? 気になる新規設置予算とは (2/2ページ)

- 名前:
- 御堀直嗣
- 肩書き:
- フリーランスライター/2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
- 現在の愛車:
- 2009年型トヨタ・プリウス
- 趣味:
- 乗馬、読書
- 好きな有名人:
- 池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治
タグ: プライグインハイブリッド, 電気自動車
次に、車庫の壁などにケーブルを備えた充電ボックスを取り付ける方法もある。ケーブルをボックス内に収められ、また、付属のケーブルを用いるので、車載のケーブルを取り出したり、充電後にしまったりする手間が省ける。しかし、当然ながら機器の部品代が加わるので、取り付け工賃を含め20万円弱の金額がかかる可能性がある。これも、部品代や、配線工事の手間によって金額の上下が生じるだろう。
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最後に、充電機能を備えた支柱型の設備を駐車場に設ける方法もある。門柱と一体化した設備もあるようだ。設備代金に余分の費用がかかるので、40~50万円の予算が必要になるかもしれない。その支柱には、ケーブルを収納でき、それを部外者にいたずらされないよう蓋に鍵をかけられるようになっていたり、夜間には電灯がついたりするなどの機能が備わる。普通充電は、帰宅後の夜分にすることが多くなるだろうから、照明があればより便利だ。
しかし、一般的には日常的な利用が中心の場合、EVは車載バッテリー容量が大きいので、数日に一度充電すれば済むだろう。必ずしも自宅の充電設備に多額の費用をかける必要はないのではないか。
一方で、設備に予算を掛けられるのであれば、ヴィークル・トゥ・ホーム(V2H)の機器を取り付けると、万一の停電の際にEVから家へ電力を供給できるようになる。
ニチコンが扱う標準仕様で40万円弱(6月以降は値上がりの予定)するが、補助金を活用できるので検討の余地はある。軽自動車を含めEVの販売車種が増えると見込まれる今年は、導入の機会といえるかもしれない。ただし補助金の予算には限度があり、年度末を待たず今年度分の支給枠が終了になる可能性はある。