庶民は知らない大金持ちやVIPのクルマ移動! 2台の人気ショーファーカーの後席をリポート (2/2ページ)

シャンパングラスが収納されているクルマも!

 さて、対する欧州のショーファーカーといえば、やはりメルセデス・ベンツが手がけるマイバッハでしょう。2021年7月に登場した新型マイバッハSクラス。この後席がすごいことになっているのです。とくに注目は、ファーストクラスパッケージという4人乗り仕様で、まずは後席のドアを開けた瞬間に、女王が座るにふさわしいような、贅沢な高級レザーをたっぷりと使った優雅なシートに目が釘付け。今からドライブするのではなく、ネイルやヘアのお手入れを受けるような気分にさせてくれる空間なのです。

 シートの前には、一人に1個、タブレット画面が備わっていて、そこで電動シートアレンジなどの操作ができるようになっています。好きな姿勢でくつろいだら、ここからがマイバッハのお楽しみ。中央のアームレストの後端には、クーリングボックスが備わっていて、ここで冷やすのはもちろんシャンパン。というのも、もう1つの扉が専用シャンパングラス収納となっていて、実際にシャンパングラスも2脚、格納されているのです。マイバッハに乗るなら、運転手はシャンパンの開け方、グラスへの注ぎかたも練習しておかなければいけないですね。そしてグラスに注いだら、シート左右にある、クラフトマンシップで丹念に仕上げられた格納式テーブルを出して、そこに置くことも可能です。好きな映画を観ながら、シャンパンで喉を潤し、心ゆくまで癒される時間。こんな時間が待っていると思えば、ハードな仕事も頑張れるというものでしょう。

 4.0リッターのV8ツインターボ+ISGのマイルドハイブリッドと、6.0リッターのV12エンジンを搭載しているマイバッハSクラスは、走りの方もパワフルさと最上級のラグジュアリーを両立。やはりエアサスペンションとなる「E-ACTIVE BODY CONTROL」をオプション設定しており、乗り心地の良さもさすが。どこもかしこも舗装したての道のようです。お値段は2700万円からとなっています。

 ということで、日欧を代表する超ラグジュアリーなショーファードリブンの後席をご紹介しました。宝くじでも当たったら、一度は乗ってみたいものですね。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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