数多のスーパーカーに乗った「スーパーカー大王」が選ぶ! テンション上がりまくりの「印象深い」モデルTOP3 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■スーパーカージャーナリストとして活躍する筆者が印象深かったスーパーカーを選出

■もっとも衝撃を受けたのはガルウイングとリトラクタブルヘッドライトを持つあのクルマ

■次点ではフェラーリとマクラーレンの伝説的な名車を選出

スーパーカー大王のライフワークのきっかけはカウンタック

 たしかにその始まりは、1970年代のスーパーカーブームだった。それが全盛期を迎えた時、自分はそれでも都会と言えば都会ともいえる地方都市に住んでいたので、いわゆるスーパーカーショーというものに、年に何回か訪れていたことを覚えている。

 会場に入るのに入場料が必要だったり、あるいはカメラのフィルムを何本か購入すると招待券がもらえたりと、大人の考えるビジネスはなかなかしたたかなものだったけれど、1000円を払ってランボルギーニ・カウンタックのシートに座った時に、オレは将来スーパーカーに携わる仕事をしようと決めたわけだ。そして、もちろん紆余曲折はあったものの、運よくスーパーカーとともに人生を送ることができるようになった。

 その中でもっとも印象的なスーパーカー。それは当然のことながらカウンタックだ。鬼才マルッチェロ・ガンディーニによって描かれたボディデザインは、典型的なウエッジシェイプともいうべきスタイル。左右のドアはシザース式で、もちろんフロントにはスーパーカーライト(リトラクタブルヘッドライト)が採用されている。

 ミッドのエンジンは375馬力の最高出力を発揮する4リッターのV型12気筒だが、それ以上に芸術的な仕上がりを見せていたのは、スチールチューブを複雑に、そして美しく組み上げたマルチチューブラーフレームだった。もちろんそれは、一度カウンタックとして組み上げられれば二度とは見ることができなくなるものだが、筆者はのちに、ランボルギーニのオフィシャルミュージアムで、また日本の熱狂的なランボルギーニファンのガレージで、その精巧な姿を確認できた。

 カウンタックといえば、スーパーカーブームの時は300km/hという最高速が大きな話題だったが、実際の走りでもっとも魅力的に感じるのはそのコーナリング性能だ。

 同じV型12気筒エンジンをミッドに横置き搭載していたミウラと比較すると、カウンタックのコーナリングはきわめてスムースな印象。サスペンションのセッティングは、ミウラと比較しても、その形式にこそ変化はないものの、ややラグジュアリーな方向に改められたように思えた。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
好きな有名人
蛯原友里

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