最悪ヤケドに車両火災の危険まで! ナメちゃいけない真夏のクルマ (2/2ページ)

電子機器や炭酸飲料、スプレーの放置にはご注意を

 一方、駐車中の車内に置きっぱなしにすると致命的な状況になってしまうアイテムもある。

 たとえば炭酸飲料のペットボトルが熱くなって破裂すると、モノによっては車内がベタベタになってしまうこともある。最近、喫煙者は減っているが、使い捨てタイプのライターが破裂して車両火災につながってしまうことも。こうなってしまうと大ごとだ。

 スマートフォンやタブレットなどの置き忘れにも気をつけたい。たとえばiPhoneやiPadについては、アップルが公式に0~35℃の範囲で使うように注意を促している。

 前述したように、炎天下に駐車した車内は70℃を超えることもあるわけで、スマートフォンなどの液晶パネルや回路が壊れてしまう可能性がある。とくに後席で子どもが使っていたタブレットは車内に置き忘れやすいので気をつけたいところだ。

 というわけで、炎天下の駐車時に気をつけたいのは、乗り込む際に火傷しそうになるシートベルトの金属部分やステアリングホイールなどの操作系に触れること。また、車内に破裂しそうなものや高温に弱い電子機器を置き忘れないようにしたいということになる。

 では、高温になった車内を冷やすためには、どのような対策が有効なのだろうか。

 筆者が実践しているのは、ドアの開け閉めによる換気とエアコンの全開作動を併用することだ。

 運転席のドアを開けたら、助手席側の窓を全開にするか、後席スライドドアを開けるなどして運転席ドアを4~5回開閉する。こうすると熱くなった車内の空気を換気させることができる。

 それでも車内は快適な温度にはほど遠いので、今度はすべての窓を開けた状態で走り出して、換気をする。同時にエアコンをマックスで作動させれば一気に車内の温度は下がっていくのが実感できるはずだ。

 窓を開けたまま、エアコンを全開で作動させるというのはもったいないと思うかもしれないが、この方法がもっとも素早く車内の空気を涼しくできる。

 もし、あなたが普段は窓を閉めたままエアコンで車内が冷えるのを待っているとしたら、騙されたと思って一度試してほしい。もちろん、ある程度冷えてきたら、いいタイミングで窓を閉めることもお忘れなく!


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

愛車
スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
趣味
モトブログを作ること
好きな有名人
菅麻貴子(作詞家)

新着情報