売却価格で不利な場合も! それでもエンブレム以外ほぼ同じなOEM車を選ぶメリットはあるのか (2/2ページ)

複数の車両を所有している世帯などにはOEM車が便利

 そうなると購入時の条件は同じだが、ローンの金利、残価設定ローンの残価などは、ベース車とOEM車で異なる場合もある。ディーラーローンを使う時は、両方のディーラーから同じ購入条件で見積りを取り、比べて選ぶ方法もある。

 もっとも注意したいのは、数年後の売却額だ。購入したディーラーに下取り車として売るのではなく、ほかのメーカーや一般の中古車販売店に売却する時は、OEM車が不利になることも多い。

 その理由は、OEM車は中古車として売りにくいからだ。今は中古車を買う時、インターネットで検索するユーザーが増えた。一般的には「スズキスペーシア」と打ち込み、OEM車の「マツダフレアワゴン」は少ない。

 そうなるとOEM車は、製造メーカーの商品に比べて中古車価格が下がりやすく、売却時にも若干不利になる。選択に迷った時は、製造メーカーの商品を選びたい。

 その一方で、複数の車両を所有している世帯などは、1人の担当セールスマンにすべてを任せたほうが便利だ。このような時にはOEM車を活用する。

 たとえばCX-5をファーストカーに使う世帯が買い物のためにセカンドカーが必要になった時は、スペーシアやハスラーではなく、フレアワゴンやフレアクロスオーバーを検討すると便利だろう。


渡辺陽一郎 WATANABE YOICHIRO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人
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