「絶滅なんてさせるか」の日本メーカー意地! 今買える&今後出る「国産MT車」がかなり充実してた (2/2ページ)

今後MTで登場するとみられるモデルも

 またスズキ・スイフトスポーツも、MT比率が約60%と高い。コンパクトな5ドアハッチバックだが、専用の1.4リッターターボエンジンを搭載して、サスペンションのパーツには名門のモンロー製を使う。価格は約200万円と割安だが、本物指向のスポーツモデルとあって、6速MTで乗りたいユーザーに人気だ。販売も好調で、スイフト全体の50%以上をスポーツが占める。

 ホンダ・シビックも6速MT比率が30%に達する。この背景にあるのは、MTを選べる車種がスポーツカーに偏っていることだ。マツダ車は6速MTをマツダ2、マツダ3、CX-30、CX-5など幅広い車種に設定するが、それ以外のメーカーでは、MTを選べる実用性に優れた車種は少ない。

 その点でシビックは高い実用性を備えるため、MTとの両立を求めるユーザーに歓迎された。シビックはことさらに高性能をアピールせず、日常的に上質な運転を楽しめて、なおかつMTを選べる。このような車種は、今の日本車では大幅に限られるから、シビックが人気を高めた。

 既に登場した新型のMT車としては、新しいフェアレディZが注目される。トヨタ・スープラRZも、マイナーチェンジを受けた時に6速MTを加えた。

 これから発売される車種としては、直近ではシビックタイプRがある。さらに2022年の末から2023年に掛けてフルモデルチェンジを受ける次期スイフトスポーツ、後輪駆動に切り替わるマツダ6も6速MTを設定するだろう。


渡辺陽一郎 WATANABE YOICHIRO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人
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