スーパーGTの前から大盛り上がり! バカッ速の市販車が競う「ポルシェのワンメイクレース」が最高に熱かった (2/2ページ)

参戦費用はマシン約3500万円に加えて毎レース300万円ほど

 事実、Pro/Amクラスに参戦するジェントルマンドライバー、IKARI選手もPCCJに魅了されたひとりで「40年前にFJ1600でレースをやっていたんですけど辞めてからは何もやっていませんでした。でも、昔からF1の前座でポルシェのレースがあったので、いつか出てみたいな……という思いがありました。それから30年後、53歳になっていましたが、2015年にカップカーを買ってPCCJを開始。いま61歳なんですけど、それから8年間、ずっとPCCJを続けています」と語る。

 さらにIKARI選手は「むちゃくちゃ難しいし、怖かったけれど、そこに魅力を感じました。登山家にとってのエベレストのように、PCCJはアマチュアドライバーが参戦できる最高峰の舞台で、これを超えるカテゴリーはない。車高が1mm変わるだけでタイムが変わってくるシビアな世界で、そこがピタッとあった時は気持ちいいし、そこに至るまでの過程も面白いですね」と付け加える。

 ちなみに、参戦コストについてIKARI選手は「クルマが3500万円ぐらいで、そのほかにタイヤ代とかを含めて各レースで300万円はかかってきます」とのこと。とはいえ、「本当はこれの10分の1ぐらいの予算でレースができるといいんですけどね。でも、スピードや緊張感を考えると、これに勝るワンメイクレースはないと思います」とのことで、コストパフォーマンスが高くなっているようだ。

 コースサイドで見ていても、PCCJはスピードが速く、前述のようにスタートからチェッカーまで各クラスで激しいバトルが展開されているだけに、サポートレースとはいえ、PCCJは魅力的なカテゴリーとなっている。

 ちなみに8月27日に開催された第9戦では近藤選手がProクラス、IKARI選手がPro/Amクラス、MOTOKI TAKAMI選手がAmクラスを制覇。28日の第10戦もウイナーの顔ぶれは変わらず、近藤選手がProクラス、IKARI選手がPro/Amクラス、MOTOKI TAKAMI選手がAmクラスで連勝している。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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