日本で言えばトヨタ・ナゴヤとかスバル・オオタ!? 地名由来の名前をもつクルマ5つ (2/2ページ)

思わずその土地に行ってみたくなるかも?

日産 ムラーノ

 日本国内では2004年から2015年の間に2世代に渡って販売されていた日産のSUV、ムラーノ。エクストレイルよりも上級な高級SUVとしてラインアップされており、アメリカ市場では2ドア化し、電動ソフトトップを備えたクロスカブリオレが販売されていたのも特徴的な1台です。

 そんな高級スペシャリティSUVのムラーノの名前はイタリア・ベネチアにあるムラーノ島と呼ばれる島に由来しています。このムラーノ島ではベネチアングラスというガラス工芸が作られていて、この工芸品はエレガントなデザインで世界中の愛好家を魅了しています。そんなベネチアングラスのように美しいシルエットを持っていることから連想され、ムラーノという名前が付けられました。

スバル・レガシィランカスター

 1993年から販売が開始された2代目レガシィ。そのレガシィに途中からオフロード性能を高めたグレードとしてレガシィグランドワゴンが追加されます。このレガシィグランドワゴンですが、1997年からはレガシィランカスターへと車名を変更し、3代目レガシィにも同じくランカスターが設定されています。

 このランカスターというのは、イングランド北部にあるランカシャー州北西部の都市に由来しています。なお、日本ではランカスターという名前が与えられましたが、北米市場ではアウトバックという名前が与えられていました。このアウトバックはほかの市場でも使われるようになり、現在のアウトバックにそのまま継承されていく名前となりました。一方で、ランカスターという名前は残念ながら短期間で姿を消してしまいました。

ルノー・ルーテシア

 ヨーロッパではクリオ、日本ではルーテシアの名前で販売されているルノーのコンパクトハッチバック。なぜヨーロッパと日本で名前が異なるのか? というのは、国内のメーカーがクリオを登録商標にしているからで、そんな理由から日本市場ではルーテシアのネーミングが用いられています。

 そして、地名に由来があるのは日本で用いられているルーテシアのほう。ルーテシアはフランスの首都であるパリの古い呼び名に由来していて、日本でフランス車を販売するのにイメージ的にもピッタリな名前と言えます。

「名は体を表す」と言いますが、この言葉はクルマの名前にもっとも当てはまる言葉ではないでしょうか? それぞれのクルマに付けられた名前は、各車のキャラクターやコンセプトを表しているものばかりです。それは地名由来でも同じ、今回の車種を例に取れば、カリフォルニアはその格好と装備からカリフォルニアが似合う雰囲気が感じ取れるほか、ムラーノもデザインにこだわった高級SUVにピッタリな地名が名付けられていると言えるのではないでしょうか。それぞれの土地の雰囲気や背景があってこその、地名由来の車名なのです。


西川昇吾 NISHIKAWA SHOGO

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マツダ・ロードスター(NB8C後期型)/ボルボV40 T4
趣味
スポーツ走行、写真撮影、ネットラジオ鑑賞
好きな有名人
織田裕二、駒形友梨

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