「あ〜疲れた」は危険にも繋がる! 長距離運転で感じやすい疲れ5つと対策 (2/2ページ)

長くても2時間を目安に休憩を

 3つ目は、普段から凝っている人が多い、肩。スピードを出して走っていると、ついついハンドルを握る腕に力が入り、肩が緊張し続けてカチカチになってしまいます。これは腰と同じで、血流の悪さからくる疲れでもあるので、長くても2時間を目安に休憩し、車外へ出てストレッチするなど、緊張をほぐして血流を促してあげることが大切です。とくに、「肩回し」は即効性があると言われています。両腕を上に伸ばし、背泳ぎをするイメージで肩から大きく回します。反対回しもやればOK。これを長距離運転の途中で取り入れるとスッキリすると思います。

 また、長距離ドライブだとトイレ休憩をするのが面倒で、水分を取ることを控える人も多いのですが、これは逆効果。水分が不足すると血液がドロドロになり、血流が悪くなって老廃物が溜まり、それが神経を圧迫して腰や肩の疲れの原因になってしまいます。喉が乾く前に、こまめな水分補給をしておきましょう。

 4つ目は、AT車の普及によって増えてきている足のむくみ。これを放っておくと、最悪の場合は足の動脈に血栓ができ、それが剥がれて肺の血管に詰まるという「エコノミー症候群」になり、死にいたることもある症状なので早めのケアが大切です。解消法としては、休憩の際に靴を脱いで足の指でグー、パー、グー、パーと繰り返すという、車内でもできるストレッチをしておくといいですね。また、きついと感じる靴で運転しないことや、足首を締め付ける靴下、きついベルトなども、長距離運転の際には避けた方がいいでしょう。

 5つ目は、頭がぼうっとしてくる、頭痛がする、といった頭の疲れ。これはもしかすると、エアコンをずっと内気循環にしているからかもしれません。JAFによるテストでは、内気循環と外気導入で車内のCO2濃度の上昇を計測したところ、外気導入では1000ppm前後だったのに対し、内気循環では最大で6770ppmにも上昇する結果に。また、いくつかの研究報告によると、CO2濃度が3000ppmを越えると、疲労感の増加や注意力の低下、眠気や頭痛を引き起こすことがあると言われています。解消法としては、外気導入と内気循環を定期的に切り替えたり、たまに窓を開けて空気を入れ替えることをしてみましょう。目の疲れからくる頭痛、血流の悪さからくる頭痛もあるので、適度な休憩とストレッチを習慣にしてみてくださいね。

 ということで、長距離運転で感じやすい疲れと、その解消法をご紹介しました。長距離ドライブの計画には時間の余裕を持って、なるべくたくさん休憩できるようにして、疲れ知らずの楽しいドライブをしてくださいね。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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