シュコダ・ルノー・シトロエン! 全日本ラリーを席巻する輸入車の戦闘力 (2/2ページ)

シトロエンC3 R5やルノー・クリオ・ラリー5も!

 もっとも注目を集めたのが、今井聡がJN1クラスに投入したシトロエンC3 R5だと言えるだろう。同モデルはファビアR5と同様に1600ccのターボエンジンを搭載した4WDマシンで2018年に国際ラリーシーンにデビュー。国内ラリーシーンにおいては2019年のセントラルラリー愛知・岐阜で新井大輝がC3 R5で参戦しており、抜群のパフォーマンスを披露していた。

 今井×C3 R5は2022年のJRC第5戦のモントレーにもエントリーしていたが、この時はエンジンが掛からず、出走することなくリタイヤしていたことから、最終戦のラリーハイランドマスターズでついにJRCにデビュー。残念ながら今井×C3 R5はレグ2のSS9でリタイヤを喫したが、11月10日〜13日に愛知県・岐阜県で開催されるWRC第13戦「ラリー・ジャパン」に参戦するだけに、再び日本の林道ターマックで心地よいフットワークを見せてくれるに違いない。

 一方、ラリーハイランドマスターズで国内ラリーシーンにデビューしたもう一台の国際規定が、国沢光宏がJN2クラスに投入したFFモデル、ルノー・クリオ・ラリー5だ。同モデルは文字どおり、クリオ(日本名はルーテシア)をベースに開発されたラリー5規定モデルで、1330ccの直噴ターボエンジンを搭載。ロールゲージやFIAの燃料タンク、ギヤボックス、足まわり、ブレーキなどの装備を除けばほぼノーマルの状態だという。

 同モデルはラリーハイランドマスターズがシェイクダウンで、ぶっつけ本番の参戦となったが、国沢によれば「本当に面白いし、エンジンやミッション、タイヤのライフサイクルも長いのでコストパフォーマンスが高い」とのことだ。ラリーハイランドマスターズのJN2クラスは、国沢×クリオ・ラリー5の1台だけの参戦となったが、それでも国沢は日本初上陸のマシンで無事に完走。国沢×クリオ・ラリー5もラリー・ジャパンにも参戦するだけにその動向に注目したい。

 このように全日本ラリー選手権にも仮ナンバーとはいえ、国際規定のインポートカーが続々と登場しているだけに、車種バリエーションの多彩なシリーズとなっている。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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