その後の人生変わっちゃうほど危険! 「猛毒」の生き物がモチーフのクルマ5台がホントにヤバかった (2/2ページ)

アナフィラキシーショックを起こすかも?

 例えば、海の中には毒蛇よりも恐ろしい生き物がいて、なかでも赤エイの毒針は当たりどころが悪ければ即死もあり得るという恐ろしさ。コルベット・スティングレイは、そんな赤エイの名をつけられたクルマで、たしかに毒は強そうです。

 毒蛇と同じくオタク化の症状に加え、クロームやアイアンへの渇望感、サビとか浸食に対する猛烈なアレルギー反応など、頭だけでなくフィジカルまでやられることがほとんどで、助かる見込みは転地療法くらいかと。どこへ移るかって? カリフォルニアかデトロイトに決まってます。砂漠とサボテンに囲まれ、地平線まで真っすぐな道を走ってさえいれば、とりあえず命の危険は避けられるはず(笑)。

 もっとも、最近では良質なタマも激減したことで、赤エイの毒にやられるという場面も少なくなっているかもしれません。それはそれで、ちょっと寂しくもありますよね。

 それから、毒の強さは蛇やエイほどでなくとも、何度かやられるうちに致命的になる「アナフィラキシーショック」というのも面倒です。代表的なところだとハチの毒になるでしょうが、スーパー・ビーなんてこれまた毒のありそうなクルマがあるのです。

 1968年にデビューして以来〈手ごろな価格〉のマッスルカーというコンセプトが貫かれていますから、庶民の間でインフルエンザかのように蔓延してもおかしくありません。また、仮にもマッスルカーを名乗るわけですから、むやみやたらとアクセルを深く踏みたくなったり、走り出しではいつも白煙吹かさないと気が済まない、そんな重篤化も覚悟すべきでしょう。

 なるほど、ハチの毒だからといって、「小便かければ大丈夫」などと侮らないほうがよさそうです。むしろマイナーでマニアックな車種でもありますから、口の悪い連中からは「ハチの毒が頭にまわった」などと嫌なアナフィラキシーショックに陥ることも。

 クルマにまつわる毒、わかりやすいものを並べてみましたが、じつはどんなクルマも病みつきになるパフォーマンスやクセを持っているもの。雨の日には乗らないとか、カルナバワックスは手のひらで塗る、なんてのは立派な中毒症状かと。普通の方々からはそう見られていることを自覚し、せいぜい予防に努めることおすすめいたします。


石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

文筆業

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三菱パジェロミニ/ビューエルXB12R/KTM 690SMC
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DJ(DJ Bassy名義で活動中)/バイク(コースデビューしてコケまくり)
好きな有名人
マルチェロ・マストロヤンニ/ジャコ・パストリアス/岩城滉一

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