ミニバンがカッコよくて何が悪い! 歴史に残る「生活臭の薄い」超イケてるミニバン5選 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ミニバン界でデザインが光る名車をプレイバック

■1990年代から2000年代前半には挑戦的なデザインで登場したモデルが目立った

■ドイツと北京のスタジオで誕生したアウディのコンセプトモデルは注目を集めている1台だ

いまこそ思い出したいベストデザインミニバン

 フェアレディZやGRカローラなど、いまやすっかりスポーツカー天国となった日本市場。当然メディアが取り上げるのもスポーティなクルマばかり。そんないまだからこそ、今回はスポーツカーに負けないベストデザインのミニバン5台を振り返ってみたいと思います。

走りも忘れなかったワンモーションパーパス

 まず最初は、トヨタの初代エスティマです。従来の実用一辺倒とは異なり、ワンボックスカーの使う楽しさと、スポーツカーの走る楽しさを高次元で両立させることをコンセプトに掲げ、1990年に登場した革新的マルチパーパス。

「EGG ON A BOX」のキーワードによるボディは全身カプセルシェイプと言えるもので、大きく寝たAピラーに対して強く反ったリヤピラーが凝縮感を生み出し、まさにタマゴそのもの。ユニークな床下ミッドシップレイアウトが、ワンモーションの低いスタイルを可能にしました。

 北米CALTYの先行デザインを採用したスタイルは、万人にウケながらも先進的なイメージを与える、1980~90年代のトヨタデザインならではのもの。「天才タマゴ」のコピーに偽りはなかったようです。

ファミリーを支える道具感を盛り込む

 2台目は、ホンダの初代ステップワゴンです。RVブームにすっかり遅れをとったホンダが、一発逆転を狙った「クリエイティブ・ムーバー」シリーズの第3弾として、1996年に送り出された家族向けミニバンでした。

 従来のキャブオーバー方式からFFレイアウトとしたボディは、腰高感のない素直な佇まい。箱でありながら角を丸め「みんなの。たのしい。らくちん。うれしい」という家族向けのキーワードに沿わせ、一方で、素材色のバンパー類とシンプルな面構成で高い道具感も持ち合わせました。

 エスティマと真逆の静的なスタイルながら、縦長のリヤランプなど先進性を感じさせるアクセントも忘れておらず、同シリーズの企画の確かさが伺えるのです。


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