585馬力のV8ツインターボを搭載し70年の歴史で初となる4輪駆動を採用! メルセデスAMGのフラッグシップオープンスポーツに「SL 63 4MATIC+」を追加 (2/2ページ)

4輪駆動だけじゃないSL70年の歴史で初となる数々の新装備

 そして、パワーユニットともに今回のSL 63で注目されているのが、70年近くに及ぶ歴史で初めてSLに採用されることになった4MATIC+、つまり4輪駆動システムだろう。メルセデスAMGの4MATIC+は、駆動トルクの前後配分比を無段階で連続的に変化させることで、ドライ、ウェット、スノーといったあらゆる走行条件化で高い操縦安定性と安全性を実現している。

 なお、SLの長い歴史において、今回のSL 63 4MATIC+で初搭載されたものには、ほかにもリア・アクスルステアリングなどもある。

 また、足まわりもメルセデスAMGによって鍛え上げられたものとなる。フロントにはメルセデスAMGの量産車では初となる5リンクをホイールの内側にすべて収めたマルチリンク式を採用。ホイールをコントロールする部分とサスペンション機能を受け持つ部分を独立させたことで、高い横加速度に対応しつつも、ステアリングシステムに対する駆動力の影響を最小限に抑える。なお、リヤにも5リンク式が採用されている。

 サスペンションには、新たに開発されたAMGアクティブライドコントロールサスペンションを採用。これもメルセデスAMGの量産モデルとしては初の搭載で、トーションバーを利用した従来の機械的なアンチロールバーに代わって能動的な油圧機構を採用したシステムで、状況に応じて4本のサスペンションストラットを油圧接続するとともに圧力調整し、極めて広いロールレートの確保とロール動作の低減を実現。日常的な走行時には快適性を向上し、ダイナミックなコーナリング時には高いキャンバー安定性が得られることで正確なコーナリングを可能としている。まさに快適志向とスポーツ志向を両立した、ラグジュアリーなスポーツクーペにふさわしい走りを実現している。

 さて、第7世代SLは、300 SLを現代的に再解釈した美しいスタイリングも特徴のひとつであるが、SL 63 4MATIC+では、フロント&リヤのバンパーの造形がよりスポーティなデザインとなっており、その高いパフォーマンスを表現する。さらに、オプションで用意されるAMGカーボンパッケージを選択すれば、フロントスポイラーやサイドエアインテーク、サイドスカートトリム、リアディフューザートリムなどがカーボンファイバー製となるとともに、マットブラックの21インチAMG10ツインスポーク鍛造アルミホイールが装着され、スポーティさが極められる。

 インテリアにもAMGカーボンファイバーインテリアトリムがオプションとして用意されている。

 メルセデスAMG SL 63 4MATIC+の価格は2890万円。先に導入されていたSL 43が1700万円であったことからも、いかにSL 63 4MATIC+が特別なモデルであるかがこの価格からもわかるというもの。SL70年の歴史で初めてとなる数々の試みがなされたメルセデスAMG SL 63 4MATIC+がどんな走りを披露してくれるのかをぜひ体験いただきたい。


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