パリでは早くも「電動キックボード」のシェアリングが禁止! 「危険だ」の声もある日本はどうなる? (1/2ページ)

この記事をまとめると

■電動キックボードが普及する一方でパリではシェアリングでの利用が禁止となった

■シェアリングが禁止となったのは利用者のマナーの悪さが原因

■パリ市の事例を教訓として利用者自身がマナーを守り交通ルールを理解することが必要だ

いち早くシェアリングを開始したパリでサービス終了

 日本でも普及に向けた動きが活発化しているいわゆる電動キックボードについて、メディアやSNSでは賛否両論がある。

 そのなかで、「パリじゃ禁止になったのに、日本では大丈夫なのか?」という声がある。これは、どういうことなのか?

 フランスのパリ市は2023年4月2日に「パリ市内での電動キックボード・シェアリング事業の存続の有無」を問う市民投票が実施された。その結果、約9割が反対票となったことを受け、パリ市は2023年8月末日で市内の電動キックボード・シェアリングを終了することを決めた。

 あくまでもシェアリング事業が禁止となるだけで、個人所有の電動キックボードは引き続き利用できる。また、今回の投票率が市民全体の10%にも満たなかったことについて、投票の有効性を問題視する声や、そもそも投票の実施がしっかり広報されておらず、投票の日時や場所を知らなかった市民もいるとの指摘もある。

 だが、パリ市としては投票は有効であったと結論づけている。

 パリ市といえば、電動キックボードのシェアリングをいち早く取り入れた大都市として知られてきたのだが、いったい何が問題となったのか?

 問題とは、利用者のマナーの悪さだ。

 ふたり乗り、飲酒運転、違法な場所での駐車など、目に余る行為が多く発生したため、パリ市がシェアリング事業に許可を与える事業者の数を絞り込んだり、違法行為に対する取締り強化を行ったにもかかわらず、状況は好転しなかった。

 こうした状況を受けて、パリ市のアンヌ・イダルゴ市長は電動キックボードのシェアリング事業を継続することは難しい局面となったと捉えて、今回の市民投票の実施につながったのだ。


桃田健史 MOMOTA KENJI

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