最近の日本車がヤバイくらいいい! デザインのプロが絶賛する外観の国産車5選 (2/2ページ)

世界の一流デザイナーも納得なデザインは必見

美しさの徹底追及は日本車に馴染まない?

 3台目はマツダからMAZDA3を取り上げます。3代続いたアクセラからグローバルネームに変更した同車は、2タイプのボディで構成されますが、今回はファストバックに注目したいと思います。

マツダ3 ファストバックのフロントスタイリング

 低いノーズと小さなキャビン、広いリヤピラーからなる佇まいはじつに古典的なエレガンスさを感じさせますが、「引き算の美学」により強いカタマリ感と現代的な面の表情を獲得。元アウディデザイナーの和田 智氏をして「世界最高峰」と言わしめた理由もそこにあるようです。

マツダ3 ファストバックのリヤまわり

 まるで美しいイタリア車のようなスタイリングとなっているのですが、残念なことに実際の人気はいまひとつな様子。どれも似たようなスタイルに食傷気味のマツダ車ですが、もっと素直に評価されるべきクルマでしょう。

プロフェッショナルに徹した超機能美スタイル

 次は、スズキのジムニーです。2018年、じつに20年ぶりにモデルチェンジした4代目は、乗用車的だった先代に対し「プロの道具」をデザインコンセプトに原点回帰を果たしました。

スズキ・ジムニー(4代目)のフロントスタイリング

 カッチリしたスクエアボディは、ドライバーがクルマの姿勢を正確に把握するため。ただ、窓フチやショルダーラインなど、細部に丁寧なRを施すことで、必要以上の堅さは感じません。両端が切れ上がったバンパーと相似形のフロントパネルも軽快で、伝統の5スロットグリルやクラムシェルフードも健在。

スズキ・ジムニー(4代目)とジムニー シエラ(3代目)のフロント

 よくもまあ軽規格内にこれだけの造形ができたものだ……と思わせるジムニーですが、グッドデザイン金賞受賞がそれを裏付けているようです。

歴代スズキ車をオマージュした異色作

 最後はスズキからもう1台、イグニスを取り上げます。2016年、ハスラーとエスクードの間を埋める新ジャンルとして登場したコンパクトクロスオーバーです。

スズキ・イグニスのフロントスタイリング

 デザインコンセプトは「シンプルアイコニック、シンプルスタンダード」。大きな球体をスパッと切ったようなフォルムのなかに、1980年代的なフロントグリル、シャープで豊かなショルダーライン、大きく張り出したフェンダーを盛り込み、コンパクトながら安定感のあるスタンスを実現しています。

 リヤピラーの3本フィンなど、過去のスズキ車のモチーフを取り入れたのは先代のアルトと同じ手法。販売的には苦戦中ですが、欧州車のような合理的デザインはもっと評価されるべきでしょう。

スズキ・イグニスのリヤスタイリング

 さて、こうして5台をまとめてみると、いずれも原点回帰がテーマになっている点に気が付きます。豪華路線や個性の追求を尽くしたいま、こうした姿勢が重なるのは決して偶然ではないでしょう。いまこそ表層的ではない、本質的なデザインが期待されているのです。


すぎもと たかよし SUGIMOTO TAKAYOSHI

サラリーマン自動車ライター

愛車
いすゞFFジェミニ4ドア・イルムシャー(1986年式)
趣味
オヤジバンド(ドラムやってます)/音楽鑑賞(ジャズ・フュージョンなど) /カフェ巡り/ドライブ
好きな有名人
筒井康隆 /三谷幸喜/永六輔/渡辺貞夫/矢野顕子/上原ひろみ

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