愛車を盗まれてなるものか! リレーアタック防止策を「身近にあるもの」で試してみた (1/2ページ)

この記事をまとめると

■自動車の盗難の方法でもある「リレーアタック」を防止する対策を筆者が検証

■トヨタではリモコンキーの操作で一時的な対策は可能

■また金属製の缶にリモコンキーを入れる対策の効果も検証

金属の缶にキーを入れて試してみた

 つい最近、クルマを買い替えたのを機に(すべての車両の画像はイメージです。本文とは関係ありません)、決して盗難されやすい車種ではないものの、電波を発信するスマートキーの弱点でもある、リレーアタック防止効果について改めて検証してみた。

 まずは自動車メーカーによる推奨方法だ。トヨタの説明によれば、リモコンキーでの操作によって、一時的にスマートエントリーができなくなり、リレーアタックによるドアの解錠ができなくなるとのこと。その操作は電子キーのロックボタンを押しながら、解錠ボタンを2度押し。電子キーの赤いインジケーターが4回光ることを確認し、設定OK。設定の解錠はスマートキーのいずれかのボタンを押せばよい。

トヨタのリモコンキーのイメージ写真

 ちなみにボクの愛車の場合は、リモコンキーのロックボタンで旋錠。5秒以内にドアハンドルの外側のセンサーに触れる。これでスマートエントリー&スタートシステムが一時的にOFF。最低10秒間待機して、再度ドアハンドルを引いて、解錠しないか確認……。

 設定解除は、リモコンキーのドアロックボタンを使用して解錠。スマートエントリー&スタートシステムがONなる、という説明だ。

筆者の愛車のリモコンキー

 クルマを盗難されたくないなら、このぐらいの手順を面倒がってはいけないのだが、人によっては、あるいは頻繁に乗り降りする人は、いちいち面倒に感じるかも知れない。

 で、自宅でのリレーアタック防止対策としてよく言われるのが、スチール缶にスマートキーをしまっておく方法だ。実際、トヨタでも以下のような方法を紹介している。

キーを金属製の缶などに入れ電波を遮断するのも有効です。
※あくまでリレーアタックに対する有効な対策であり、盗難防止を保証するものではありません。

一般に、本体と蓋の接触面積が大きい金属缶(隙間から空気や水が漏れないような金属缶)の方が電波遮断効果が大きく有効な対策となります。(例えば茶筒のようなもの)

そして、スマートキーを入れた金属缶は、屋内で壁から2m以上離れた位置に保管するとより効果的です。

また、スマートキーを入れた缶を車内に持ち込み、エンジン始動/Ready ON操作を行うことで、金属缶が電波を遮断できているか簡易的に確認できます。(缶が電波を遮断できていればエンジン始動/Ready ONしません)

 そこで用意したのは、家にあった薄いスチール缶と、深さのあるスチール缶。実験した薄いスチール缶はチョコレートやクッキーが入っていたふたつ。深さがないから出し入れは楽。玄関に置いておいてもジャマにならないし、オシャレな缶ならインテリアのひとつにもなりそう。

筆者の家にあった金属製の薄いスチール缶

 しかし、どっちもリレーアタック防止効果があると思っていたら、これが大間違い。缶の中にスマートキーを入れ、クルマに近づき、ドアノブにタッチしてみると、どちらも解錠してしまった。つまり、電波が遮断されていない証拠である。むむむ、期待していたのに。

リモコンキーを入れた状態で缶をドアに近づけている写真


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

新着情報