もはや水のようなサラサラ具合で従来のクルマ好きは不安になるほど! いま「超低粘度オイル」が広まりつつあった (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ここ20年ぐらいは燃費重視でドンドンと柔らかい粘度のオイルが純正指定されている

■ハイブリッドモデルでは0W-12や0W-8などの超低粘度のオイルが使われている

■かつては超低粘度オイルは「GLV-1」という日本独自の規格を使用していたが、最近は世界基準として認められている

ハイブリッドモデルの登場でオイルは低粘度が一般的に

 燃費やパワー、さらにはエンジン内部の保護など、粘度による違いがあるため、クルマ好きならエンジンオイルの粘度にこだわっている人も多いはず。オイルの粘度は缶に5W-30などと表記されていて、Wが付いているほうが低温時の粘度で、付いていないほうが高温時の粘度となる。

 基本的には自動車メーカーが定める粘度に沿ったものを入れて、スポーツ走行などでは硬くしたりする。また、指定より柔らかいものを入れると油膜が薄くなって保護力が落ちて、エンジンへダメージを与えてしまうこともあるため、避けるのが基本だ。

 ただ、耐摩耗という点では高粘度が有利でも、エンジン内部で撹拌されたりするので柔らかいほうが燃費が良くなるし、軽快な回転フィールになったりもするので、その塩梅は難しいところではある。

 ここ20年ぐらいの流れとしては、やはり燃費重視でドンドンと柔らかい粘度のオイルが純正指定されている。10W-30は以前であればスタンダードな粘度だったが、いまでは硬い部類に入るほどで、さらにここ10年ぐらい0W-20あたりが主流となっている。

 低粘度化はとどまるところを知らないと言っていいのだが、最近では0W-12や0W-8といった超低粘度オイルが使用されるようになってきている。ちなみにここまでになるとオイル特有のドロドロ感はなくて、水のようにサラサラしている。クルマ好きの間ではエンジンに悪いという意見もあるが、メーカーの生産ラインで充填されているので、最近のハイブリッドモデルでは強制的に使用されているというのが現実だ。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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