SUVにもハッチバックにも軽にもある……のにナゼ? これだけ世間で電気自動車が話題になっているのにミニバンにはEVがない理由 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■現在、日本メーカーのミニバンにはEVがほとんど存在しない

■ミニバンを使うユーザー側に充電環境の整備が進んでいないことが課題のひとつにある

■セダンのEVも国産車では少ないが、それに関してはセダン需要が低いことが起因している

なぜミニバンのEVがない?

 電気自動車(EV)の導入が本格化しつつある一方で、国産EVに限っていえば、さまざまな車種にEVの選択肢が用意されているわけではない。たとえば、ミニバンやセダンのEVがまだないのである。

 既存の選択肢を再確認すると、国産第1号となった三菱i-MiVEは軽乗用EVだった。そして現在は、日産サクラと三菱eKクロスEVが軽EVとして販売されている。軽自動車では、三菱ミニキャブEV(従来はミニキャブMiVEといった)が商用として現存する。そしてホンダからも、軽商用EVが発売予定だ。

 小型ハッチバック車としては、初代リーフがあり2代目へ継承されている。また、ホンダeがある。SUV(スポーツ多目的車)では、トヨタbZ4Xとスバル・ソルテラがあり、トヨタ系としてほかにレクサスRZとUX300eがある。そして、日産アリアだ。

 SUVとともに、市場で底堅い人気を保ち続けるミニバンにはEVがない。ただ、ハイブリッド車(HV)は人気を高め、エンジン車を併売している車種でもHV比率が高い実態がある。

 ファミリー向けミニバンのトヨタのノア/ヴォクシー、日産セレナ、ホンダ・ステップワゴンなどは、いずれもHV人気が高い。上級ミニバンになると様相はやや異なり、アルファード/ヴェルファイアにはHVがあるが、日産エルグランドはエンジン車のみという状態だ。

 販売が再開されると伝えられるホンダ・オデッセイはHVのみでの導入となる。また、アルファード/ヴェルファイアにはこの先、プラグインハイブリッド車(PHEV)が追加される予定だ。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
日産サクラ
趣味
乗馬、読書
好きな有名人
池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治

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