大型HVトラックに外部給電……って何に使う? 日野プロフィアの目論見とは (1/2ページ)

この記事をまとめると

■日野プロフィアのHVがマイナーチェンジ

■新たな試みとして導入されたのが外部給電システムだ

■これはスマートハウスを意識したもの

日野が誇る大型トラックがマイナーチェンジ!

 日野自動車が誇る大型トラック「日野プロフィア」。前身は「スーパードルフィン」で、1992年にそのサブネームとして初代が誕生した。2003年にフルモデルチェンジをして2代目が登場。各種排気ガス規制に適合するなど、環境に配慮した大型トラックとして評判を呼んだ。現行車は2017年から発売が開始され、先代と同様に環境に配慮したトラックがウリになっていた。しかし、2022年に排出ガス・燃費などに不正が見つかり型式指定が取り消されている。その後、2023年に形式指定を再申請して認められた。3代目の「日野プロフィア」は、カーゴ・ダンプ・セミトラクターなどといった多彩なラインアップがある。なかでも衆目を集めたのが、ハイブリッドタイプだ。これが、2023年11月にマイナーチェンジされたのである。

 本来、大型トラックはハイブリッドに向かないとされていた。なぜならば、電気モーター・リチウムバッテリーといった機器が増えることで、車両重量の増加や積載量の制限といった致命的なデメリットがあるからだ。しかし、同車は大型トラックの特性ともいえる車重・荷重を下り坂で利用し、回生エネルギーを得るというように発想を転換。これにより、燃費向上を実現してハイブリッドのメリットを生かせるようにしたのだ。すなわち、下り坂で貯めた電気を平坦路ではモーターのエネルギーとして利用するという方式を生み出したのである。

 これに対してパワーが必要な上り坂では、ディーゼルエンジンの動力を併用するシステムになっている。これも、上り坂に差し掛かってからパワーを出していたのでは遅いためにGPSを利用して自車位置を把握し、上り坂が近づいた段階からディーゼルエンジンが稼働するように、AIによる先読み制御システムを取り入れているのだ。


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