未来感丸出しの「テスラ・サイバートラック」が日本に上陸したぞっ!! なのに日本では売らないって残念すぎる! (2/2ページ)

日本でサイバートラックを見られるのは今回が最後かもしれない

 テスラ・サイバートラックのボディサイズは、全長×全幅×全高で5682.9×2413.1×1790.8mm。実際に見るそれは、やはりアメリカン・トラックの「標準的な」大きさというべきか、かなりのボリュームを持つもので、ウルトラハードステンレススチールエクソスケルトンと、アーマーグラスで成型されたボディからは、強靭、そして未来的という感想しか抱くことはできない。最大収納力は3423.5リットル。また、最大牽引力は4990kgを誇る。

 テスラはサイバートラックの3つのコンフィギュレーション(前で触れたトライモーター4WD、デュアルモーター4WD、シングルモーターRWD)のすべてにおいて、単一の永久磁石モーターと、それに関連するモーター・インバーターやギヤセットのみを使用している。注目の最高出力はトライモーターのサイバービーストが845馬力、デュアルモーターの4WDが600馬力、シングル・モーター・バージョンでは315馬力がスペックシート上には掲げられている。

 また、最大航続距離はEPA推定値で、サイバービーストが510km、デュアルモーターは550km、シングルモーターでは400kmを可能とするから、実用性もまずは十分に評価できるレベルにあると評してもよいだろう。さらに、デュアルモーターとサイバービーストでは、デッキ部にレンジエクステンダーを搭載することもでき、この場合は、最大航続距離はそれぞれ710km、760kmへと延長される。

 一方で、その運動性能にも驚くべき数字が並ぶ。0-60マイル(約96km/h)加速では、サイバービーストが2.6秒というデータを叩き出したほか、デュアルモーターでも4.1秒、RWDのシングルモーターでさえ6.5秒でそのタスクを終了してしまうのだ。もちろんこの強力なパワーユニットに対応するサスペンションも、エアサスペンションを採用し、変動する積載重量を補正できるセルフ・レベリング・サスペンションを装備。最大で10度の操舵が可能な後輪駆動システムを備えているのも大きな話題だろう。

 バッテリーは最大容量123kWhで、4680個のリチウムイオンバッテリーセルで構成されている。パック全体の重量は約790kg。DC400Vの充電で最大330km、または218km(デュアル、トライモーターバージョン)の航続距離を追加できる。

 インテリアのフィニッシュもじつに特徴的だ。ステアリングホイールは上下が平らで側面が丸いスクイーグル・デザイン。フロントに18.5インチサイズのタッチスクリーンがあり、ここで車両コントロールのほとんどができる。

 サイバートラックの生産は、テキサス州オースティンのメガ・ファクトリーで行われるが、現在の段階では日本市場への輸入は計画されていないようだ。仮にそれが日本の路上を走り始めれば、かつてハマーのH1などが流行ったように、アメリカ車のファン、そしてアメリカン・トラックのファンには、また新しい選択肢になると思うのだが。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
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