FF車なのに後輪に巻いてスタック……笑い事じゃなくコレ現実! タイヤチェーンのアレコレをイチからおさらい (2/2ページ)

金属・非金属・布それぞれにメリットとデメリットがある

 そのほか、非金属チェーンや、装着の容易さをウリにしているチェーンも多数出まわっているが、製品によって装着方法が異なるので、これらは購入した製品の取扱説明書、付属のDVD、動画などを、雪が降る前に何度か見直し、熟知し、実際に着脱の練習をしておくことが大切。

 また、JAFの会員であればロードサービスを呼んで、タイヤチェーンを無料で装着してもらうことも可能。雪が降る直前、直後に依頼しても長時間待たされることになるので、もっと余裕があるときにJAFに依頼し、一度チェーンの取り付けを目の前でやってもらうと、要領が掴めていいかもしれない(チェーンは依頼者が用意する)。

 最後にチェーンの選び方についても触れておこう。市販されているタイヤチェーンには、大別して次のようなタイプがある。

金属チェーン

 文字どおり、金属の鎖で出来たザ・チェーン。ベーシックなラダータイプは、安価で凍結路に強いのがメリット。その代わり、走行時の振動が大きく、脱着の作業性はイマイチ。

 その発展型として、亀甲型があり、こちらはチェーンのリングが小さく、乗り心地もラダータイプよりマシ。ラダータイプは縦方向のグリップは十分だが、横方向のグリップは得意としないが、亀甲型は縦方向、横方向ともにグリップを発揮。装着方法も工夫され、イージーなタイプもある。

非金属チェーン

 ゴムやウレタンなど金属素材以外を使ったチェーン。軽量で装着性に優れ、グリップも良好。素材が柔らかいので、振動や騒音が少なく乗り心地がいいのもメリット。

 デメリットは、価格が高いことと収納時にスペースをとること(金属チェーンのようには、細かく折りたためない)。

布製チェーン

 スノーソックスとも呼ばれ、タイヤにすっぽり被せて使うタイプ。装着作業性はダントツでいいが、基本的には緊急時の脱出用といった位置づけで長距離走行には不向き。耐久性も期待できない。

 選ぶときは、まずタイヤサイズを確認し、装着できるサイズからセレクト。あとは少々高価でも、装着しやすいチェーンがおすすめだ(布製チェーンを除く)。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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