初代NSXに初めて触れたときの感動は忘れられない! 【史上最高の国産車と輸入車を挙げてください まるも亜希子編】 (2/2ページ)

おしゃれな見た目とは裏腹に元気いっぱいに走る最高のマシン

 続いて輸入車では、生まれる前の名車に乗れた感動や奇想天外な走りに驚いた記憶などもあるのですが、惜しまれつつ生産終了が発表され、欲しいけど買えなかったことが悔やまれるルノー・トゥインゴ(3代目)にしたいと思います(編集部注:記事公開時点で受注再開)。

 3代目トゥインゴは、「パリが仕立てたコンパクトカー」というコンセプトで登場しました。エッフェル塔、セーヌ川、シャンゼリゼのカフェテラス。どこを切り取っても絵になる街、それがフランスのパリ。パリに暮らす人々の高い美意識と、本物を見極める審美眼にもともと憧れがあったので、このコンセプトだけでズキュンと胸に響いたのは確かなんですが、それを差し引いてもなんて秀逸なデザインでしょうか。

 いまなお愛される初代トゥインゴや往年の名車サンクから、多くのインスピレーションを得たという愛嬌のあるフロントマスクや、リヤフェンダーが張り出したフォルム。そして、ルノーのデザインアイデンティティであるブラックグリルとエンブレム、大きな1枚ガラス仕立てのリヤゲート。どこか懐かしくて、でも新しい、ただ可愛いだけじゃない個性と存在感に魅了されました。

 さらに、外観からは思いもよらないことが、エンジンが荷室下に搭載されるRRレイアウトの採用です。エンジンがどいたフロントで前輪の切れ角を49度と大きくとり、最小回転半径は4.3mと、軽自動車並みの小まわり性能を実現しています。

 0.9リッターの直列3気筒ターボと2ペダルMTとなる6速EDCとの組み合わせは、出だしからモリモリとしたトルクが涌き出るような、元気いっぱいの加速フィール。ほのかにフロントが軽く感じる挙動もキビキビしていて、東京のゴチャゴチャした街なかを走るだけでも、ゴーカートみたいで楽しすぎる! 乗れば誰でも、すぐに笑顔になれるコンパクトカーって、最高ですね。

 そんなわけで、現時点での自分史上最高の名車。果たして今後、これが塗り替えられるのかどうか、自分でも楽しみです。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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