この記事をまとめると
■日本の新車市場にはまだまだガソリンをバンバン燃やす男気モデルが存在する
■電動化どころか装備を削ってまで走りに振っているモデルもある
■ファンからはこのまま内燃機関だけで勝負してほしいという声も少なくない
この4台に電動化の3文字はない!
ガソリンどころかお米まで庶民の財布にクリティカルヒットしてくる世のなかですが、反骨というかひねくれ者は必ず存在しています。そんな反発心は時として「男気」などともてはやされることもあり、これから先どんな世のなかになろうとも消えてなくなることはないでしょう。
つまり、EVやマイルドHV全盛の世のなかにあって、いまだガソリンをバンバン燃やすだけで走っているクルマたちは、こうした「男気」に支えられているのかもしれない、ということ。
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もっとも、男気とか意地といったものの代償として手に入るのは胸のすくような加速だったり、得もいわれぬカムに乗る感触だったり、クルマ好きにとっては最高のご褒美に違いありません。
日産 スカイライン400R
無論GT-Rも男気あふれるクルマには違いありませんが、当たり前すぎるということで400Rにフォーカスしました。ご承知のとおり、最高出力405馬力のVR30DDTTは3リッターV6ツインターボエンジンと、もはや普通のセダンとは呼びづらいパフォーマンス。
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ちょっと前ならGT-Rに積んでいてもおかしくないエンジンで、そのぶん設計もさして目新しいところはありません。が、マルチシリンダーのエンジンフィールはじつに気もちのいいもの。妙な演出がなされた排気音とは違い、純粋にV6エキゾーストが味わえるのも見逃せません。これ乗ってしまうと「EV? あっち行け」とならないドライバーはいないんじゃないかと(笑)。
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また、アイドリングストップや伝家の宝刀「プロパイロット」すら搭載せず、機械に邪魔されることのないドライブというのも男気と呼んでいいでしょう。
さらに590万円という新車価格は、男気という意地を張りたいユーザーにはなんとも嬉しい価格。ちなみに、400RのVR30DDTTにはミラーサイクルも導入されているので、意外と燃費がいいというのもEVに手を出さない理由にできるのではないでしょうか。
レクサス RC F
プレミアムブランドはコストを二の次にした全部載せ、すなわちスポーツカーでもマイルドハイブリッドなんかにしがち。ですが、出来のいいエンジンなら余計な雑味はむしろ不要。となると、5リッターV8の名機といわれる2UR-GSEを搭載したRC Fをおすすめしないわけにはいきません。
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アメ車の大らかなまわり方に比べ、2UR-GSEは精度の高さや各パーツ間のみっちり度合が凄まじく、まるで別物。誤解を恐れずにいえばエンジンが宙に浮いている、無重力・無負荷でどこまでもまわり続けていく感覚かと。535Nm/4800rpmという数値が物語るとおり、低回転から中速域でのパワー感はモーターが出すものとは明らかに違い、ガソリンの爆発を一発ずつ感じ取れるといっても過言ではありません。
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もちろん、レクサスですからモーターの1個くらい積んでも良さげではありますが、きっとエンジニアのなかに男気にあふれる方々がいて「電気? ライトもワイパーも現状で動きますからいりません」的な意地を張っているのに違いありません(笑)。※Final Editionはすでに完売