クラウン・センチュリーは世界が憧れるブランド! 中国ではセンチュリーは「日本版ロールス・ロイス」レベルの存在だった!! (2/2ページ)

センチュリーは海の向こう側でもスペシャルだった

 クラウンの漢字名は皇冠となる。あくまで一汽トヨタがラインアップするモデルとなっているが、じつは中国ではトヨタ、レクサスに次ぐ、トヨタ第三のブランドが存在する、それがセンチュリー(世極/センチュリーではなくセキュウと読むようだ)である。

「あれっ? 漢字で書けば[世紀]では?」と思ったひとも多いだろうが、中国では上海GM(上海通用)が高級ミニバンGL8の派生モデルとして世紀(センチュリー)をラインアップしていることもあり、センチュリー(世紀)ではなく、セキュウ(世極)としているようである。

 調べると、販売が始まったのは2024年1月となっている。そして、2025年4月末から5月上旬の会期で開催された、第21回上海国際モーターショー(上海国際汽車工業展展覧会)の会場内、トヨタ&レクサスブースがある展示棟に向かうと、そこには世極ブースが存在していた。現状ラインアップされているのは日本国内でのセンチュリー(SUVタイプ)のみとなり、モノグレード、価格は198万元(約3960万円)となっている。

 ブースには歴代のセンチュリー(セダン)が置かれていたが、初代後期と2代目は希少な左ハンドル車が展示されていた。あまりにもレアなのか、知り合いのセンチュリー愛好家は画像を見ると興奮していた。ブースにはGRMNも展示されていたが、あくまで参考展示となっていたようである。

 地元メディアの報道によると、フェイスリフトを受けた2025年モデルが展示されていたとのことである。日本版カリナン(ロールスロイス)とか、中国紅旗(中国一汽のブランドで国家主席専用車など中国超VIPご用達ブランド)のライバルといった表現があちこちで使われていた。

 ちなみに販売先は政府や行政機関などかなり絞り込まれているとのことであった。日本でも特別なクルマとなっていることは来場者の多くも十分知っているようで、展示車に近づくことはできないのだが、来場者はそれでも展示車に熱い視線を送っていた。

 確かに中国でセンチュリーをトヨタブランド車として販売するのはもったいない話にも見える。トヨタは日系ブランドのなかでもとくに多彩なモデルラインアップをもつ総合メーカーなので、トヨタブランドと切り離して、新たなブランド創設ということも、仕向け地によって可能としているのである。

 また、クラウンという存在が意外なほど世界各地で一流ブランドとして浸透しており、これがトヨタ車のブランドステイタスをより高めることにつながっているものと考えている。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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