違う名前で出ています! クラウンもカローラも北米や中国じゃ通称名が異なるワケ (2/2ページ)

世界では日本にない車名で展開中

 東京都内あたりで見ていても、最近は個人タクシーやハイヤーなどでも活躍しているクラウンクロスオーバーは、まさにセダンとSUVのクロスオーバー的立場で売れているように見える。

 北米地域ではトヨタ・カローラスポーツがカローラ ハッチバックとしてラインアップされているが、このカローラ ハッチバックの2026年モデルでFXエディションが設定されることが日本でも報道され、話題となっている。

 2BOX上級生というキャッチも記憶に残るカローラFX(フューチャーXの略)の初代は、日本では1984年にデビューしている。北米ではカローラFX16の車名でラインアップされていた。アメリカのリリースを見ると、伝説のFX16復活と記している。「ひょっとしてこの流れが日本にもきて、カローラ スポーツという車名自体がカローラFXになったりするのかなぁ」などと妄想を抱いてしまった。

 業界的には、世界共通車名で売らなければならないということはない。各仕向け地に合わせ、販売促進効果を高めるため、サブネーム(ペットネーム)をつけるのはもちろん有りだし、車名自体を変えるケースも出てくるかもしれない。

 商標登録の関係などもあって車名を変えざるを得ないというケースもある。過去にはアメリカGM(ゼネラルモーターズ)のビュイック・リーガルというモデルが日本で販売されていた。しかし、このモデルは、アメリカではセンチュリーという車名だった。日本ではトヨタ・センチュリーがあったのでリーガルと名乗っていたのである。

 過去にはマークIIというのでは海外ではなんのマークIIかわからないということもあったようで、海外でトヨタ・マークII(コロナ・マークII)はクレシーダと名乗っていたし、セリカXXは2代目がフルモデルチェンジして3代目となるときに、海外名であるスープラを日本国内でも名乗ることとなった。

 ちなみに、ここでいう車名とはあくまで通称名で、正式車名は車両型式番号となる。例えばトヨタ・カローラ セダンのGグレード(2WD)の車両型式番号は6AA-ZWE219-AEXEBとなる。6AAは排気ガス規制の適応レベルを表している。そして、ZWE219が現行カローラ セダンの2WD(ツーリングはZWE219Wとなり、スポーツはZWE219Hとなる)であることを表し、AEXEBがGグレードであることを表している。販売ディーラーでは通称名でやりとりせず、型式番号を使いボディカラーもカラーコードを使うことで誤認識などのトラブルを防いでいるとも聞いたことがある。

 愛好家(マニア)となると、北米車名と同じプレートをつけたいとか、かなりこだわりをもつこととなる。事実、筆者はカローラ セダンを愛してやまないのだが、タイでは現地車名となるCOROLLA ALTISの車名プレートを、中国では車名プレートではなく、現地生産しているので一汽豊田という漢字プレートを買い求めて所持している(実車に貼ろうと思ったのだが、勿体ないと思い自宅に飾ってある)。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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