まるでテトリス上級者じゃん! 冷えやすさに崩れにくさで積み方を変える「パレタイズ」はトラックドライバーの腕の見せ所だった (2/2ページ)

それぞれの積み方にコツがある

ピンホール積み(風車形積み付け)

 ピンホール積みとは荷物を風車の形のように縦横に組み合わせるのが特徴です。別名風車型積み付けと呼ばれ、1段ずつ向きを反転させるので横向きの力にも安定させることができます。ピンホール積みのメリットは中央に空気の通り道ができることから、冷蔵倉庫や低温輸送などで荷物を一定温度に保ちたい場合などにも使われます。しかし、中央に隙間ができてしまうので積載率が下がってしまうというのがデメリットです。一段目と二段目は同じ積み方ですが、方向を変えて交互に積んでいきます。

ダブルピンホール積み

 ダブルピンホール積みはピンホール積みの発展型で、中央の空間をふたつにした積み方です。通常のピンホール積みのひとつの荷物を起点にもうひとつピンホール積みをして残った角の部分に荷物を置き、左右反転させて積んでいきます。この積み方は積載効率が高いものの、積み方が複雑なので手作業で行う場合は時間と手間がかかります。

レンガ積み

 レンガ積みとは、ひとつの段で縦横方向に向きを変えて積む方法です。棒積みのようにならないよう、各段で180度ずつ向きを変えて積み上げます。荷崩れがしにくく、すべての荷物が外側から見えるため、検品がしやすい積み方です。

窓積み

 レンガ積みの横向きの部分を2列に増やした積み方を窓積みといいます。各段で180度向きを変えて互い違いに重ねていきます。カゴ車や正方形でないパレットに積み付ける場合などによく使われます。

 この7パターンあるパレタイズですが、積み込む形を知った上で、さらにコツもいくつかあります。たとえば重い荷物は一番に下に置いて荷崩れをしにくくしたり、ストレッチフィルムを使用することで荷崩れ防止や荷物の破損を防ぐこともできます。それぞれ積み方によって安定性が異なるため適切な積み付けが重要ということです。

 何気なく置かれているように見えるパレット上の荷物ですが、そこには多くの工夫と知恵が詰め込まれているのがおわかりいただけたと思います。


この記事の画像ギャラリー

新着情報