レヴォーグの走りと美しい田園風景を楽しむ
レヴォーグの走りに夢中になっていると、ほどなくして最初の経由地点である貝野瀬ビューポイントに到着した。「日本でもっとも美しい村」とも呼ばれるこの昭和村付近は、河川の浸食によって形成された段丘であるので、まさに大パノラマといった絶景。眼前に青々と生い茂るのは蒟蒻畑で、奥には日本百名山を臨むことができる。
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雄大な自然にしばし見惚れたのち、ふたたび走り出す。この辺りは景色がかなり開けており、この季節のドライブには絶好といった道だが、正直なところあまりニュルらしさは感じない。……などと偉そうにのたまってはみたものの、ニュルについて筆者はゲーム『グランツーリスモ』で知るのみ。
本物のニュルを知る助手席の久保選手に訊いてみると、このあたりはまだ「赤城のニュル」ではなく、それらしくなってくるのはルート後半だという。なんでも、ニュルでの最終セクションのロングストレート「ドッティンガー」によく似た景色のストレートがあって、久保選手としてはそこがとくに「ニュルらしい」のだとか。
ちなみに、マイカーとして先代レヴォーグを保有している久保選手。現行レヴォーグの魅力を尋ねてみると、先代モデルより大幅に向上したリヤセクションの剛性感と、1.8リッターユニットの額面以上の力強さということだった。
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久保選手との話がついついクルマ談義に脱線したところで、第2の経由地である奥利根ワイナリーに到着。ワイン造りに適した冷涼な赤城高原の地で、ブドウの栽培からワインの醸造・熟成までを手がけており、レストランも併設されている本格ワイナリーだ。ここではブドウ畑の見学や醸造工場の見学、テイスティングタイムも設けられたワインメーカーツアーも行われているので、興味があれば是非とも足を運んでほしい。
この素晴らしいロケーションでランチをいただいたのち、久保選手は別の車両に移動。我々は彼のお気に入りだという1.8リッターモデルへとクルマを乗り換える。
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そうはいっても、直前まで2.4リッターモデルに乗っていただけに、1.8リッターユニットでは力不足を感じないかどうかといささか不安だったが、その心配は杞憂に終わった。
この1.8リッターのCB18ユニットは、位置付けとしては先代モデルの1.6リッターユニットの後継なのだが、 久保選手が「新型の1.8リッターユニットの比較対象は、先代なら1.6リッターモデルではなく2リッターモデルと考えてもいいと思います」というのもリップサービスというわけではなく、確かに実用域のトルク感では先代2リッターモデルのFA20ユニットにも負けていない印象を受ける。
ただ、個人的にはリニアトロニック(CVT)のロックアップ制御が少し気になった。スロットルの踏力に対して敏感というのか、発進時や中低速での加速時にすぐにロックアップが解除され、速度上昇と乖離してエンジン回転が上がってしまうのが生理に反した印象を受ける。
とはいえ、前述の部分が気になるシーンはそう多くないし、制御に関しては好みの問題でもある。気になる向きは2.4リッター×SPTのグレードをチョイスすれば問題なしだ。
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