伝説の名を受け継ぐ「赤い頭」が復活! 世界初公開からわずか2週間でフェラーリ849テスタロッサが日本上陸 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■フェラーリが世界初公開したばかりの849テスタロッサを日本でもお披露目した

■849テスタロッサは4リッターV8+PHEVのシステムで最高出力1050馬力を実現

■車名だけでなくボディ各部には往年の名車をモチーフにしたディテールを採用する

世界を熱狂させた849テスタロッサを日本でもお披露目

 フェラーリが9月9日にイタリアのミラノで世界初公開した「849テスタロッサ」のジャパン・プレミアが、それからわずか2週間後の9月24日、東京・高輪ゲートウェイのコンベンションセンターで行われた。

 ちなみにこの849テスタロッサは、これまでのSF90ストラダーレのビッグマイナーチェンジ版ともいえるもの。車名に掲げられる「849」という数字は、ミッドにシリンダーあたり499ccの排気量を持つV型8気筒エンジンを搭載することを表す。また。赤い頭(シリンダーヘッド)を意味する「テスタロッサ」は、1956年に500TRに搭載された高性能なレース用の直列4気筒エンジンに端を発する、フェラーリにとっては特別な称号だ。1984年にはBBシリーズの後継車として、その名もテスタロッサと呼ばれる12気筒ミッドシップが誕生したことを記憶しているファンも多いだろう。

 849テスタロッサのパワーユニットは、SF90ストラダーレと同様にPHEVのシステムを持つもので、その核となる4リッターのV型8気筒ツインターボエンジンは、今回のマイナーチェンジで全面的にその設計が見直され、最高出力で830馬力を発揮するに至っている。エンジンブロックやシリンダーヘッド、吸排気システム、バルブトレインシステム等々はその代表的な例で、さらにツインで装備されるターボチャージャーも素材と空力の両面を見直すことでターボラグを最小化。低速域での過給の立ち上がりやエンジンレスポンスはさらに向上することになった。

 PHEVのシステムもSF90ストラダーレのそれからさらに進化を果たしている。トータルで220馬力の最高出力を発揮するエレクトリックモーターは、フロントアクスルに2基、残りの1基はリヤアクスルにMGU-K(運動エネルギー回生システム)とともに搭載され、V型8気筒エンジンとエレクトリックモーターを常に最適に使用するために、制御システムにも改良が加えられている。システム全体の最高出力は1050馬力。ちなみに搭載されるリチウムイオン・バッテリーの容量は7.45kWhで、フルエレクトリックの走行モード、

「eDrive」を選択すれば、最大で約25kmのゼロ・エミッション走行が可能になる。また、フロントの2基のモーターは、RAC-eと呼ばれる電子制御コーナリング・セットアップ・レギュレーターにより、4WDとトルクベクタリングを可能とし、コーナリング時には最大のトラクションと安定性を実現してくれる。


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山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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