最大702kmの航続距離と最新コネクトで不安を払拭
肝心の電動パワートレインは、1/10000秒単位のモーター制御を可能にした6分割モーターとインバーター、減速機による3-IN-1 EVパワートレインを新採用。新型リーフの大きな狙いとなる「スーっと滑らかな走り」を実現するための要となる。
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電気自動車はパワーユニットからのノイズが小さく、ロードノイズや風切り音の抑え込みが静粛性の要となるのだが、モーター振動、モーター音によるノイズも無視できない。そこで、新型リーフではモーターからの振動や音(先代比マイナス10dBとのこと)も徹底して低減しているというのだから、車内の静かさには大いに期待がもてるというわけだ。
先代のフロント:ストラット、リヤ:トーションビームから、フロント:ストラット、リヤ:マルチリンクに改められた日本仕様専用となる足まわりは、「ハンドリングより乗り心地を重視した」と説明されている。具体的にはダンパーのピストンスピードの遅くなるところでは減衰力を高めて姿勢変化を抑えつつ、段差の乗り越え時などのピストンスピードの早くなるところでは減衰力を低め、乗り心地に特化したセッティングが施される。タイヤ・ホイールはS・Xグレードが18インチ、Gグレードが19インチとなる。
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運転にかかわる機能としては、ワンペダルと呼ばれるe-PedalやD-MODE(=ドライブモード:スタンダード・エコ・スポーツの3種類)の用意は当然として、注目すべきはリーフ初採用の「インテリジェントディスタンスコントロール」だ。プロパイロットのスイッチONで作動し、一般道でも前車に追いついたときや車両の割り込み時に自動減速し、アクセルオフ時には適切な車間距離を維持してくれる制御で、走りやすさや安全に大きく貢献してくれる先進運転支援といっていい。繰り返しになるが、ACCと違う「一般道」にフォーカスする点で、トヨタのプロアクティブドライビングアシストに似た制御と考えればいいだろう。
電気自動車の購入に躊躇している人のなかには、新型リーフではクリアしたであろう一充電走行距離に加え、「冬場に航続距離が短くなる」という不安があるはずだ。しかし新型リーフでは、エアコン使用時の電費悪化を抑えるヒートポンプ式のエアコンを備えるだけでなく、充電時にモーターやバッテリーに発生する熱を暖房に使う制御がなされるとともに、最適なバッテリー温度を自動制御して寒い時期の航続距離短縮を抑えてくれる最新のエネルギーマネージメント、バッテリーウォーマー機能が採用されているから心強い。
そのエネルギーマネージメントに貢献するのが、新型リーフの神器ともいえる、Xグレード以上に標準装備されるGoogle搭載の日産コネクトインフォテイメントシステムだ。「OK Google」のボイスコマンドで走行中でも瞬時に目的地設定を行うことが可能となるほか、スマートフォンのGoogleマップ同様に最新の地図データも利用でき、地図データの更新も不要(無料)。
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さらにここが重要なのだが、Googleナビによる先読みによって航続距離と充電性能が向上し、Googleのビッグデータを活用したプローブデータと車両パラメータが正確なバッテリーマネジメントを実現する。目的地を設定した際、どこでどう充電すればベストかの判断を、Google搭載のインフォテイメントシステムに任せることができるというわけだ。
今回の試乗会では、スマートフォンからリーフに目的地設定をあらかじめ送信しておいたのだが、たとえば走行中、家にいる家族などから目的地設定を送信してもらい、即座にルート設定を行うこともできたりするのだから便利この上なしである。リモートによる充電、エアコンON、充電スポット満空情報、Googleアシスタント、Google Play、SOSコールなどの利用もOKだ。この点でも、新型リーフはGoogle搭載のインフォテイメントシステムを標準装備するXグレード以上が”買い”ということになるだろう。
※SIM搭載による日産コネクトの通信料は年間1万3200円/月1100円(税込)
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そのほかに注目したいOP装備としては、B5 X以上にOP装着できる高度なセンサーと、3D高精度地図データを搭載することで高速道路の同一車線内でのハンズオフドライブを可能にするプロパイロット2.0(44万9900円。プロパイロット1.5相当は全グレードに標準装備)、AC100V/1500Wコンセント(センターコンソール後端とラゲッジルームの2カ所。6万6000円)、そして日産初の液晶ガラスによる調光パノラミックガラスルーフ(24万7500円)などがある。
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最後に新型リーフの充電性能について紹介すると、バッテリー温度25度の場合、10%から80%への充電ではB7、B5ともに90kWの急速充電で先代が50分のところ約45分、ここのところ急増している150kWの急速充電では約35分(先代は100kWまでの対応)。B7なら15分の急速充電で300km、30分なら470kmの走行距離を稼げるとのことだから、もっとも安く効率的な自宅での基礎充電が基本とはいえ、ロングドライブ途中の充電性能も文句なく、充電にかかわる時間のロスも最小限だ。初代から15年に渡って磨かれた電気自動車づくりの知見を生かし、EV性能を一気に昇華させたのが新型リーフということになるだろう。
そんな3代目新型リーフの、リアルワールドでの”感動に値する”走行性能は、高速120km/h制限区間の試乗を含めた公道試乗記として、このあと改めてお届けしたい。