全日本ラリーでクラス優勝したGR86の中身を徹底チェック! ガチガチの改造車かと思いきやマフラーがノーマルってマジ!? (2/2ページ)

ド派手な見た目のわりに中身はライトチューン

 まず、ノーマル車両からの変更点を走行系パーツから見ていけば、ホイール(エンケイ)とタイヤ(ヨコハマ)、ダンパー&スプリング(K-ONE/カヤバ)、デフ(クスコ)、ブレーキキャリパー&ローター(アドヴィックス)、ブレーキパッド(ウインマックス)、クロスミッション(トヨタ)などで構成される。

 さらに室内に目を向ければロールゲージ(K-ONE)、レーシングシート(ブリッド)、ステアリング(ナルディ)、シートベルト(クスコ)などが挙げられるが、それ以外、目に見える場所はほぼノーマルの状態で、気になるエンジンも純正コンピュータの書き換えで対応しており、マフラーに関しては意外にも純正のノーマルを使用している。

 もちろん、グラベルステージも想定し、ターマックにおいてもアンダーガードが装着されていることから、その車両重量はスペアタイヤをあわせると1300kg前後で、ライバル車両と比較するとやや重たい状態にある。

「レギュレーションで制限されているので、じつはあまり大幅なアップデートはできないんですよね。下手をするとストリート向けのクルマをチューニングしている人のほうがパワーはあると思います。もちろん、ECUは変更できるし、ミッションもドグに変更できますが、うちはそこまでやっていません。ロールゲージもクロモリの軽いものに変更すれば、軽量化を行えるんですけどね。ドライバー(山本選手)とコ・ドライバー(立久井和子選手)の体重が軽いので、それを考えるとそこまで軽量化しなくても大丈夫でしょう」と語るのは、K-one Racing Teamのメカニックである。

 とはいえ、そのドライビングフィールは抜群の仕上がりで、Sammy K-one ルブロス YH GR86のステアリングを握る山本選手は「最近のクルマはボディがしっかりしているので、ノーマルの状態でもコーナリングスピードは高いんですけど、競技モデルは足まわりとデフのセッティングで、コーナリング性能は上がっていると思います」とインプレッション。

 さらに、「吸排気系パーツはノーマルなので、パワー感に関してはストリートの延長線にあると思いますが、クロスミッションが入っているので、林道のSSではそれなりに加速してくれます。それにダンパーもサーキットをメインに走行するのならショートストロークで、スプリングのバネレートも20kgとかの硬いものがいいけど、ラリーのSSを前提に考えるなら、ダンパーもストロークが必要になるし、バネレートも6kg〜9kgとかにして足を動かす必要がある。そういった意味ではラリー競技車はストリートに近い味付けで、ワイディングやサーキットも走行可能。一般の人にも受け入れやすいクルマで、乗りやすいと思います」と山本選手は付け加える。

 ガチガチのレースカーかと思いきや、JN-4クラスで活躍するナンバー付きのFRスポーツは、競技車両といえどもノーマルに近いチューニングで、ストリート系のユーザーにも参考になるマシンとなっているのだった。


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廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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