「鼻が長くて前が見えない!」「エンジンが吹けない!」それでもラリーデビューで2位って「スープラ」の速さがヤバイ! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■全日本ラリーにGRスープラが参戦した

■投入した理由のひとつに「3リッターターボ」への憧れがあった

■大きくてラリーに不向きなクルマだが成績は良好だった

GRスープラでラリーに電撃参戦した理由とは

 スーパーGTのGT500クラス、GT300クラスを筆頭にレースシーンで活躍しているトヨタGRスープラがついにラリー競技に登場。3月18日〜20日、愛知県新城ラリーを舞台に開催された全日本ラリー選手権の第1戦「新城ラリー」に3000ccの直列6気筒ターボエンジンを搭載したFRスポーツが全日本ラリーへのデビューを果たした。

 同モデルのターゲットは2輪駆動の最速クラスにあたるJN2クラスで、トヨタGT86 R3やレクサスRC F、トヨタGRMNヴィッツ、ホンダ・シビック タイプRユーロが参戦するなど車種バリエーションが多彩な激戦区だ。

 同マシンを投入したのは、長年にわたってレースシーンで活躍し、2020年からラリー競技に転向しているAKIRAで、それまでトヨタ86で戦っていたJN3クラスからマシンと参戦クラスをスイッチ。その理由について「レースに参戦する前は峠を走っていたんですけど、その時から3リッターのシングルダーボ車両に憧れがありました。ラリーを始めたのもワイディングを堂々と走りたい……と思ったことがきっかけです。GRスープラが出た時からこれで参戦したいと思っていました」とのことだ。

 ベース車両はトヨタGRスープラRZで、福岡県の名門ガレージ、トクオワークスレーシングがマシン開発を担当。ティファニーブルーのカラーリングとトムス製のリヤウイング、レイズのホイールが目を引く同モデルにはクスコのロールゲージがインストールされたほか、排気効率を高めるべくHKSのマフラーを採用したことも同モデルのポイントと言える。

 さらにTRDおよびTEINが共同開発したダンパー&スプリングを採用するなど足まわりも強化。これに加えてブレーキに関してもフロントにエンドレスのキャリパー&ローター、リヤにエンドレスのローターキーットを採用したほか、ウインマックスのパッドを組み合わせるなど細部の最適化に余念がない。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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スバル・フォレスター
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