サーキット専用車ながらナンバーも取得できた では、このクルマは一体誰向けなのだろうか。じつはこのクルマ、「NISSAN GT-R Racing School」というレーシングスクール(年5〜6回)や、R35GT-Rのワンメイクレース参戦向けに開発されたという異質なモデル。簡単にいえばカップカーのようなものだ。ちなみにスクールの参加費は200万円にも上ったという。さらに車両管理費が100万円かかる。つまり、この「クラブトラックエディション」を楽しむには、車両代とは別に300万円が必要なのだ。
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「車両管理費ってなんだよ!?」となるかもしれないが、このクルマ、前述のとおりナンバーがないので、まず積載車がないと動かせないのだ。したがって、スクール開催時はNISMO側が車両を毎回現地までもってきてくれるということになる。普段の車両保管代、スリックタイヤ、ブレーキローター、ブレーキパッドといった消耗品の交換費用もこの300万円に含まれている。レーシングスクールの講師は、R35GT-Rの開発ドライバーも務めた鈴木利男氏など一流ドライバー揃いであった。
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そう考えると、この金額は意外と高くないことがわかるはずだ。とくにR35GT-Rの消耗品は超高額。もとを取ろうなんて考え方は卑しいが、そういったバックアップがあるのは頼もしい。このサポートにより、余計な不安を抱えずに全開でサーキット走行が楽しめる。
ちなみにこのスクール、参加者の腕が最初とは見違えるほど大きく成長すると評判だったそうだ。
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一方、ワンメイクレースのほうは2014〜2015年に「日産 GT-R プレステージカップ」というのが開催されていた。このレースの年間チャンピオンは、現在SUPER GT GT300クラスのGAINERで活躍する富田竜一郎選手であった。
この「クラブトラックエディション」は、全国でもニスモ、ノバエンジニアリング、ノルドリンクの特約サービス工場3社のみでの受注しか受けておらず、オーナーにはゴールドの特製キーと、名前入りのキャップが贈られたという。
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そしてこのクルマ、冒頭からずっとサーキット専用車といい続けていたが、じつは購入から3年後は、なんと公道走行に必要なパーツを取り付ければナンバーが取得できるという、超異色なクルマでもあったのだ。サーキット専用車に公道で乗る……マニアからしたら究極の1台である。
なお、この「クラブトラックエディション」は、一説には14台ほどしか販売されなかったという、「スペックV」や「EGOIST」を凌ぐ激レアモデルでもあった。
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今後どれだけの個体が出てくるか不明だが、人とは違うR35GT-Rを狙っている人は、ぜひ探してみてはいかがだろうか。サーキット上がりのGT-Rのオーナーという、究極の優越感に浸れるはずだ(!?)