グレードごとの性格はハッキリとわかれる
対してAdventureは、明確に思想が違っていた。まず印象的なのは、あえて残された機械式シフトレバーだ。これは単なる古典回帰ではない。グローブをしたままでも確実に操作できる道具としての合理性を求めた選択だ。
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走り出して感じたのは、やはり足まわりの硬さ。しかしこれはZとは意味が違う。ストロークをしっかり使い、入力を受け止める方向のセッティングだといえる。未舗装路や荒れた路面では、この差が明確に効くだろう。
E-Fourの制御も、Adventureではより積極的だ。後輪の関与が感じられ、4輪駆動車らしい押し出し感がある。悪路専用のトレイルモードの進化も顕著で、空転検知から制御介入までのレスポンスは確実に向上しているという。Adventureは、快適性ではZに譲る。しかし、「どこへでも行ける」というRAV4の本質は、こちらにより色濃く残っている。
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今回のRAV4を語る上で避けて通れないのが、知能化の評価だ。第4世代TSS(Toyota Safety Sense)は確実に進化している。PDAによる減速制御は自然で、長距離移動の負担を軽減する。ハンズオフ機能も実用域に入ってきた。だが、まだまだ過信は禁物で、ドライバーは常に運転しているのと同じ緊張感を維持しておくべきだろう。
視線検知の警告頻度や、LTAの介入タイミングは、ドライバーによっては過敏に感じるだろう。とくにコーナリング中、車両がラインを修正しようとする挙動は機械的でやや違和感が残る。開発陣によると「気になる場合はオフにしてほしい」という。それは、まだ完全に人間の感性と同期していないことを意味する。知能化は進んだ。しかし、それをどう使いこなすかは現在もドライバーに委ねられている。
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ハードウェアの進化も見逃せない。ボディ剛性は大幅に向上し、とくにサスペンション取り付け部の強化が効いている。結果としてアシだけで頑張らなくていい状態が生まれ、セッティングの自由度が増している。高減衰接着剤や新構造アブソーバーの採用も効果的で、微振動の収束性は高い。
オンデマンド加圧ブレーキは、自然なペダルフィールとトラクション制御の両立に寄与している。つまり、新型RAV4は単なる電子制御の進化だけではなく、骨格そのものも進化しているのだ。
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Zグレードは都会的で洗練され、完成度は極めて高い。Adventureグレードでは粗削りだが、道具としての純度が高い。もしジープ・ラングラーに乗る自分が選ぶなら、答えは明確だ。それはAdventureになる。
SUVとは本来、「どこへでも行ける自由」を提供する道具であるべきだと考えているからだ。18インチタイヤの余裕、E-Fourの積極的な介入、そして多少の不整地でも躊躇しないタフネスさ。それこそがRAV4の本質だと信じたい。
