「外観デザインがどうなるか」がクルマのモデルチェンジの醍醐味……なのに全然変わってないじゃん! 「決して手抜きじゃない」超キープコンセプトのクルマの知られざる意図とは (1/2ページ)

この記事をまとめると

■フルモデルチェンジでも外観が大きく変わらないのは意図的な戦略である

■パッケージ制約や先代の完成度が高いほどデザインは維持されやすい

■見た目は継承しつつ中身を進化させるのが現代の主流になっている

見た目が変わらない新型車の真実

 新型車が続々登場するなかで、「先代とイメージ変わらないじゃん!!」というキープコンセプトに見えるクルマがあったりする。自動車メーカーの都合なのか、先代の人気をそのまま受け継ぎたいのか。そんな疑問について解説したい。

 まずはそうした印象が強い、どこから見てもN-BOXそのもののフルモデルチェンジを行った、3代目ホンダN-BOXだ。なにしろプラットフォームやパワートレイン、パッケージまでもが2代目からキャリーオーバーされているのだ。

 そして、エクステリアデザインも、一般の人なら新型の見わけがつきにくい背高の2BOXのままである。が、エクステリアデザインについて説明すれば、軽自動車規格のなかで、スーパーハイト系軽自動車ならではの広大な室内空間を実現するには、スペーシアもタントもルークスも、同じようなカタチになりがちなのである。そこで個性を出そうと王道のパッケージを変えてしまうと、室内空間に犠牲が出てしまうというわけだ。

 話をN-BOXに戻せば、3代目N-BOXが2代目から多くをキャリーオーバーした理由は明白。つまり、2代目の完成度があまりにも高かったのだ。そもそも初代から2代目になったとき、プラットフォームなどを含め、約90%が新設計され、70kgの軽量化も果たしている。

 これはモデルチェンジとして異例でもあり、その資源を3代目へとバトンタッチしても、まったく問題ないと判断されたからにほかならない。販売台数NO.1を誇るホンダのドル箱であるN-BOXのクルマとしての印象をガラリと変える必要もない、と判断したわけだ。それはリスクを避けるとともに、コスト的にも有利だったのだ。

 その結果、とくにエクステリアデザインに関して見た目の変更は最小限。その印象が「あんまり変わってないじゃん!」という印象につながっているかもしれない。それはともかく、実用面ではしっかり進化している。たとえばテールゲートの開閉レバーの位置だ。3代目ではそれを70mm低くすることで小柄な人でも開けやすくなっており、手前に大きく跳ね上がるテールゲートが体に接触しにくいメリットももたらしている。

 もっとも、2024年9月に加わったN-BOXのクロスオーバースタイルとなるN-BOX JOYのエクステリアデザインは、明らかに最新モデルらしさがある。

 先代から3代目に乗り換えたユーザーにとって、もっとも新型らしく感じるのはインテリアで、ホンダ軽自動車初の7インチ液晶メーターを備えたこと。そしてセンターディスプレイには8インチHonda CONNECT対応のナビが用意され、とくに前席での新鮮度が目覚ましい。

 また、後席のショルダールームを左右計55mm拡大。横方向のゆとりがさらに増したことに加え、右側シートサイドにはカップホルダーとともにティッシュボックスが縦置きできるスペースが誕生している。N-BOX JOYのチェック柄の撥水シートや、テラスのように使える後席格納時のフラットフロア化、進化したホンダセンシング機能もまた、3代目で目新しいポイントだ。


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青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2025-2026日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

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フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
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スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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