コーナリングのレベルの高さに驚嘆
ピットレーンを40km/hで徐行してから第1コーナーへ向かい、そこを立ち上がると第2コーナーまでにスラローム区間がある。車体研究開発責任者の赤峰宏平さんの同乗指導のもと、操作方法とドライブモードの違いを解説されながら、まずはコースを下見走行。ドライブモードは充電を含む高効率な「ECON」から。モーター出力は64馬力 /162Nmで、以降「CITY」「NORMAL」「SPORT」までがこの数値。
「SPORT」からはアクティブサウンドなるエンジン音がアクセルに同調して吹き上がり、そして下がる。こうした疑似音は、ホンダがS660の時代にF1多気筒サウンドを味わえる用品を用意したことが蘇る。だが今回の音は口を手で覆いながら声を発するようなこもった音でありイマイチで、そこはS660の時代からあまり進化を感じられない。
ホンダSuper-ONEの走り画像はこちら
ステアリング左右のパドルでMT操作を選ぶと、変速感と加速と回転数でギヤ段に応じた回転リミッターに当たる点はユニーク。そのまま加速し続けるとリミッターを連打して加速が途切れる演出に笑う。
ドライブモードの最強はステアリングバーにある「BOOST」の文字。パープルのスイッチを押すとメーター内も同色に変わり、3連メーターが浮かぶ。モーターは95馬力まで電流の増加で出力アップ。不用意にアクセルを踏み込むと滑りやすい路面では一瞬でホイールスピンするほどトルクフルになり、ドライ路面では1090kgの車重を猛然とダッシュさせる点は流石にBEVの威力。
ホンダSuper-ONEのBOOSTモード画像はこちら
コースレイアウトは袖ヶ浦フォレストレースウェイの第1コーナーから第2までの間にパイロンによるシケインが設けられている。まずは40km/h程度で抜けると、ステアリングを操作した瞬間の応答遅れのないクルマの動きのダイレクト感とステアリングへの手応えが素晴らしい。
バッテリーによる低重心化とワイドトレッド化による車体の踏ん張り。さらにバネ・ダンパーがじつにスムースにロールの始まりの自然さを演出する。そもそもロール量そのものが小さいのだが、何かに規制されたのではなく、低重心とトレッドを絶妙にバランスさせたところは、乗り味として優雅にさえ感じさせる。Super-ONEの凄さはそこにコーナリングに次元の違う高さが加わることで従来の日本車にはない動きと操縦安定性を展開する点だ。
ホンダSuper-ONEのコーナリング画像はこちら
「CITY」モードではシングルペダルコントロールがONになり、アクセルを戻せば完全停止まで行い、その回生ブレーキと油圧ブレーキを協調した自然な減速と停止寸前にGを抜き乗員を揺らさない技もお見事。
ワイドトレッド化で軽から普通車に進化したSuper-ONEの完成度は高い。気になった方は発売されたら即行で販売店にて試乗を! クリスタルブラック・パールの引き締まったボディ色に、各種用品をホンダアクセスで選び、無限の16インチホイールに入れ替えて個人的チューンは完成。
ホンダSuper-ONEの無限16インチホイール画像はこちら
……と妄想を描きながら物欲モードは”ON”になるのだった。