ゴルフGTIがシビックタイプRを破った! ニュルFF市販車最速タイム更新で「シビックタイプRの逆襲」はあるのか? (2/2ページ)

サーキットスペシャルのオプションを設定

 さらに、このモデルをパワーアップさせるオプションをフォルクスワーゲンは用意している。これこそが「ゴルフGTI エディション50」の真骨頂。このモデルにオプションで「パフォーマンスパッケージ」を選択すると、ここ数年のゴルフGTIの限定車ではお馴染みであった、アクラポビッチ製のチタンマフラーや、さらに車高をマイナス5mmとしたサスペンション、フロントアクスルの角度をマイナス2度とした専用足まわりなどでさらに強化。車重も25kg軽量化されている。そして極めつけは、19インチの鍛造ホイールに装着される、235/35R19の公道走行可能なブリヂストン製セミスリックタイヤ、ポテンザ RACEを履く点だ。

 このパフォーマンスパッケージを装着した「ゴルフGTI エディション50」を、同社の開発ドライバーを務めているほか、WTCRで活躍するレーシングドライバーのベンジャミン・ロイヒターが、ニュルブルクリンク ノルドシュライフェでドライブ。見事、量産FF最速タイムである7分44秒523を記録。シビックタイプRがもつ7分44秒881という記録を、0.358秒削ってきた。FF車によるタイム更新は3年ぶりである。

 一部では、「このゴルフの記録はセミスリックだからインチキだ!」ともいわれているようだが、シビックタイプRが叩き出した記録も、じつは量産車に使われているミシュランのパイロットスポーツ4Sではなく、こちらもサーキット特化型のセミスリックタイヤ「パイロットスポーツ カップ2 コネクト」であったので、条件としてはほぼ同じといってもいい。

 なんならシビックが履いていたのは、ミシュランとの共同開発品とのこと。なお、シビックに関してもこの「パフォーマンスパッケージ」のように、一部専用パーツを導入していた(欧州ではニュルアタック同等のパッケージとしてタイプR-Sというモデルが販売されていた)。

 したがって、このゴルフの記録はタイプRをコンマ3秒ほど上まわった程度であるが、いかに偉大かがよくわかる結果だ。一方でシビックは、WEB CARTOPでも何度かお伝えしているように、HRCによるコンプリートパーツを装備したモデル、「シビック タイプR HRCコンセプト」を鋭意開発中である。鈴鹿サーキットなどで走り込んでいることからも、サーキット走行も当然視野に入れて開発していると思っていいだろう。

 これをニュルブルクリンクにもち込んで、FF最速の座を奪還しに行くのか、知らんぷりするのかは不明だが、いちクルマ好きとしては、ぜひガチンコ対決をして欲しいものである。ブランドが消滅してしまったので難しいのは承知しているものの、ここにルノー・メガーヌR.S.相当のクルマが入ってこないのはやや寂しいが……。

 有識者の一部からは、「FFで馬力を上げてアタックしていくのは、構造上もういまくらいが限界だろう」という声も少なくない。ニュルFF最速の座はゴルフがこのまま長い期間死守するのか、タイプRとHRCが意地を見せるのか、それとも第三勢力がやってくるのか、引き続き注目していきたい。

 なお、この「ゴルフGTI エディション50」が日本で販売されるかは現在未定。しかし、2026年はゴルフGTI誕生50周年であるほか、これに関する記念イベントも6月13日(土)に、フォルクスワーゲングループ ジャパン豊橋本社にて開催される予定なので、ここでもしかするといい知らせが聞けるかもしれない!?


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WEB CARTOP 井上悠大 INOUE YUTAI

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