この記事をまとめると
■クルマのリヤを切り落とした形状を「コーダトロンカ」や「カムテール」と呼ぶ
■後方視界確保のために小さな窓が取り付けられていた
■現在ではデジタルインナーミラーが普及したことによりボディ形状は残りつつも窓は消えた
あの小さな窓は今となってはほぼ必要なし
クルマの後端をスパッと切り落としたような形状のことを「コーダトロンカ」や「カムテール」などと称しているが、これは空力性能と市販車としての実用性を共存させるための策となっていた。
空力的には、ボディ後端は魚の尾びれのように長く伸ばしたほうがいいので、空力を極限まで高めたいソーラーカーレースの車両や一部のスーパーカーなどは、そういった形状をもっていることが多い。
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しかし市販車として販売するためには、空力性能のためだけに長いリヤオーバーハングを備えることはまったくもって現実的ではないため、一定のところでテールを切り落とすことで抗力の増大を最小限に抑えつつも実用性ももたせることに成功したのである。
このデザインは1960年代のアルファロメオ・ジュリエッタSZやジュリアTZにもみられるものだったが、日本車としては1983年に登場したバラードスポーツCR-Xが知られるところだろう。
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シビックをベースとしながらもよりショートホイールベース化をした上でリヤを切り落としたスタイルは印象的で、その旋回性のよさから、シビックを凌駕するボーイズレーサーとしても人気を博した。
CR-Xは1987年に2代目へとフルモデルチェンジを果たすが、引き続きコーダトロンカスタイルは踏襲され、後方視界を確保するためにエクストラウインドウと名付けられた小窓をリヤエンドに配したのが特徴で、これは1999年に登場した初代インサイトや、2010年に登場したCR-Zにも受け継がれている。
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このリヤゲート側のリヤエンドにウインドウを配して後方視界を確保するという手法は、ホンダ以外にも1994年に登場したファミリアNEO/フォード・レーザーや、2003年に登場した2代目プリウスから4代目プリウスにかけても見られるものとなっていた。
ただ近年のモデル、たとえば現行型のプリウスは継続してコーダトロンカスタイルを踏襲しているものの、リヤエンドにウインドウが備わらないものとなっているのだ。
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これにはさまざまな理由があると思うが、一番大きな理由と考えられるのが、インナーミラーの進化ではないだろうか。
初代CR-Xの時代は当然ながらインナーミラーは鏡しか存在しなかったため、そこに視界を遮るものがあればそのぶん後ろは見えなくなってしまう。しかし今ではデジタルインナーミラーという選択肢が存在するので、どんなに車内からの視界に遮蔽物があったとしても、カメラで撮った鮮明な映像を見ることができるようになっているのだ。
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実際、プリウスも一部グレードではデジタルインナーミラーが標準装備となっており、それ以外のグレードでもアフターマーケット品のデジタルインナーミラーを用意に装着することができるため、分割リヤウインドウは過去のものとなりつつあるのである。