過去も現在も自動車界の「絶対的なエースカラー」! 2トーンカラーの魅力と効果 (2/2ページ)

軽快さを求めたカジュアルな2トーン

 最後の「カジュアル」は、先述のふたつのパターン以外の展開で、ちょっと肩の力を抜いた軽快さが特徴です。たとえば1980〜90年代のRVブームを牽引した2代目パジェロや初代エスクードを見ると、配色自体は「高級」パターンに近いのですが、アウトドア向けであることも相まって、文字どおりカジュアルさが前面に出ていました。

 また、初代カローラIIや初代イプサムなどは、下半身をシルバーのカバーで覆うことで軽快さを強調
した例と言えます。

 そして、現在に続く2トーンカラーブームの先駆けになったと思われるのが、2002年発売の初代アルトラパンです。

 ルノー・キャトルを想起させるスタイルはフランスの香りがしますが、ルーフをホワイトに塗ったのは初代ミニが元ネタかもしれません。いずれにしても、現在のブームはこの「カジュアル」路線の延長にあると思えるのです。

カラーもデザインの一部造形とカラーの融合を期待

 VWタイプ2のようなムーヴキャンバスという例外はありますが、アルトラパンで登場した別色ルーフの2トーンカラーは、とりわけトールワゴンタイプの軽自動車でブームを起こし、いまでは車型や車種を問わず、じつに幅広い展開を見せています。RAV4などのSUVでは、Aピラーを含めたキャビン全体を別色にする例も見られます。

 特徴的なのは、ほとんどの場合、デザイン的には2トーンを前提とした造形ではないことです。単色でも成立するボディに、バリエーション拡大を目的として「後塗り」しているわけで、多少の無理があっても販売戦略上は有効なのです。ただ、黎明期の1950年代を振り返れば、やや安易な表現と言えそうです。

 その点、「唐破風」をデザインテーマとした新型ルークスは、ちょっと異色の存在です。特徴的なキャラクターラインは当初から色分けを前提としたもので、実際、配色もいくつかのパターンが用意されています。つまり、ボディカラーをデザインの一部と考えた久々のクルマなのです。

 魂動デザインを展開するマツダは、まさに「カラーも造形の一部」を掲げていますが、今後はカタチとカラーの次元の高い融合を期待したいところですね。

※本記事は雑誌CARトップの記事を再構成して掲載しております


この記事の画像ギャラリー

すぎもと たかよし SUGIMOTO TAKAYOSHI

サラリーマン自動車ライター

愛車
いすゞFFジェミニ4ドア・イルムシャー(1986年式)
趣味
オヤジバンド(ドラムやってます)/音楽鑑賞(ジャズ・フュージョンなど) /カフェ巡り/ドライブ
好きな有名人
筒井康隆 /三谷幸喜/永六輔/渡辺貞夫/矢野顕子/上原ひろみ

新着情報