2トーンカラーのクルマは1950年代から存在していた
ここ数年、軽自動車を中心に幅広く普及した2トーンカラーですが、その源流は意外に古く、すでに1950年代には登場していました。代表的な例では同時期のビュイック・スペシャルや、これをベースにした同センチュリーなどで、ボディ側面を飾るメッキモールを境に、ブルーやレッドとホワイトなど、強い対比を感じさせる配色が行われていたのです。
この手法はそのまま日本車にも導入され、1950年代後半の初代ブルーバード(310)や、2代目のいすゞヒルマンミンクスでも、淡いブルーとホワイトといった組み合わせが見られました。ボディに強い印象を与えるメッキモールを利用した手法は、おそらく開発時から想定されたもので、いわばデザインの一部として色が扱われていたことがわかります。
日産ブルーバードのフロントスタイリング画像はこちら
この後、1970年代以降には日本車でも本格的に2トーンカラーが展開されますが、ここでは便宜的に「スポーティ」「高級」「カジュアル」の3つのカテゴリーに分けて振り返ってみたいと思います。
ボディを引き締める2トーンの視覚効果
まず「スポーティ」で注目するのは、1978年発売の2代目フェアレディZ(S130)に設定された「マンハッタンカラー」です。ボンネットとドア上をシルバーに塗った同車は、レースカーとイメージを共有することで強いパワー感を演出しました。
2トーンカラーよ永遠に画像はこちら
1980年代に入ると、6代目スカイライン(DR30)のRSターボやハチロクことレビン/トレノに、レッドやホワイトとブラックの2トーンカラーが登場します。このブラックには精悍さと同時にボディを薄く見せる効果があり、まさにスポーティな配色です。また、その変則版としては、初代CRXのレッドとグレーの組み合わせが斬新で、これは独自の軽量ボディを表現したものでしょう。
一方、5代目のシルビア(S13)では、スリムさの演出と同時に、ある種のエレガントさを打ち出していた配色が新鮮です。
2トーンカラーよ永遠に画像はこちら
このスポーティ路線は2000年代も継続され、初代ジュークのドレスアップバージョンで別色のボンネットが登場。現行車ではクラウンクロスオーバーの2トーンカラー仕様で、この表現が踏襲されています。
豪華さを演出した高額車の渋いカラー
ふたつ目の「高級」は1980年代以降に顕著で、4代目のマークII(X50/60)や初代ソアラなどから見られた手法です。アッパーミドルの高額車にブラウンやネイビー、シルバーなど、文字どおり高級感のあるカラーをボディ上下に施し、さらなる豪華さを狙いました。これは8代目以降のクラウン(S130)でも見られたほか、2代目のレパード(F31)ではゴールド/シルバーの配色も話題でしたし、5代目のルーチェ(HC)もまた同一の手法です。
トヨタ・マークIIのフロントスタイリング画像はこちら
一方、初代のローレルスピリット(B11)や2代目のシャルマン(A35/55)など、まったく同じ
手法がコンパクトカーでも展開され、効果の高さを証明しました。
2000年以降では、ブランドが復活したマイバッハや、BMWグループとなったロールスロイスなど、欧州の本家プレミアムカーでもしっかり展開されています。最新の話では、今夏に発売される新型エルグランドでも継承されるようです。