いまや当たり前の「流行デザイン」にも元祖がある
トヨタ車の顔となった両目が離れたサメがモチーフのハンマーヘッド
現行プリウス以降、新しいトヨタ顔になりつつあるのが”ハンマーヘッド”。すなわちシュモクザメをモチーフとしたデザインだ。しかし、デイタイムライトやダクトなどの配置が酷似したフロントまわりが他社でも散見され、物議を醸している。
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とはいえ、トヨタのハンマーヘッドは基本的に、コの字型のデイタイムライトとヘッドライトの組み合わせ。この構成は、トヨタ以前にも採用例が多い。海外では先代のメガーヌやルーテシアといったフランスのルノー勢、国内では初代BRZなどのスバル車や、先代ステップワゴン・スパーダといったホンダ車も、ヘッドライトに同様の要素を取り入れている。
LEDの細いラインという流行の要素技術を用い、車幅灯としての機能や被視認性、生産性などの要求を満たしつつ、デザインや空力なども追求していけば、デイタイムライトが徐々に大型化するのも理解できる。模倣せずとも、結果として収斂進化的に似通ってしまうのはあり得る話だ。
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とはいえ、同じ素材を同じレシピで料理するのではつまらない。”そっくりサン”と言われた各社が、今後のマイナーチェンジでどのようにアレンジするのか、楽しみに待ちたい。
スーパーカー世代にとっての永遠の憧れリトラクタブルヘッドライト
リトラことリトラクタブルヘッドライトの元祖は1935年、アメリカのコードが発表した810で、張り出した
フロントフェンダーの先端に開閉式ライトを装着。翌年にはアルファロメオが8Cのカスタム仕様で続いた。その後、クライスラーの1942年式デソートや1962年登場の2代目コルベットなど、アメリカ車を中心に普及。これは、アメリカで1940年に義務化された規格型シールドビームを採用しつつ、デザインの自由度を広げる狙いがあったためだ。
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欧州では1962年のロータス・エランが標準装備すると、1970年代に入ってスポーツカーを中心に採用例が増加した。なお、2/3代目コルベットやエランは真空ポンプを用いたバキューム作動式だった。日本では1967年のトヨタ2000GTが第1号で、電動式を採用。1980年代にはセダンやコンパクトカーにも広く展開された。
しかし、1983年にライト形状規制が撤廃され、地上高規制も緩和されると、重量やコストなどに難点のあるリトラは徐々に衰退。1990年代に常時点灯の動きが広がると収納は無用となり、歩行者保護要件が厳しさを増した21世紀には展開時に突起となるライトが安全基準クリアの障害に。2004年の6代目コルベット
の固定ライト化と、ロータス・エスプリの生産終了をもって、リトラクタブルヘッドライトの量産車は姿を消した。
いまやドアミラーのスタンダードのドアミラーウインカー
ドアミラー一体型のサイドウインカーを初めて実用化したのは、1998年の4代目メルセデス・ベンツSクラスで、日本では2001年の4代目・日産シーマから。
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従来のフェンダーに設置されたサイドマーカー兼用ウインカーより高く、外に張り出した位置にあることで、後側方から接近する車両などから視認しやすくなるため、右左折時の二輪車の巻き込み、車線変更時やパーキングメーターのような縦列駐車位置からの発進時の接触といった事故の防止に効果が期待できる。
安全面以外にも、ボディパネルに後付け感のあるライトを設置しなくてすむデザイン性や、サイドウインカーと電動ドアミラーの配線を集約できるという効率性など、メーカー側のメリットもあり、かなり普及が進んだ。
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とはいえ、軽自動車などはコストの問題から未装着車も多い。また、灯火システムの追加でドアミラーが大型化し、空力やデザイン性を阻害するのを嫌ってか、マツダ・ロードスターやGR86/BRZのように、あえて採用しないモデルもある。なお、社外品や、海外仕様の鏡面点灯式などを後付けする際は、光の色や点滅タイミングなどにより車検に通らないこともあるので注意が必要だ。
〜後編につづく〜
※本記事は雑誌CARトップの記事を再構成して掲載しております